ご質問内容】

卵管造影検査にて卵管水腫を疑われていますが、今後、体外受精を予定しています。

 

卵管水腫がある場合、着床率が下がるといわれていますが、全員が卵管切除をする必要はない、胚移植をして着床しなかった場合には手術をすると聞きましたが、どの時点で卵管切除術を行うか判断するのでしょうか?

 

卵管を切除することには抵抗もありますが、周期も無駄にしたくないという思いもあります。

宜しくお願いします。

 

当院からの回答】

卵管水腫があると着床率が低下すると言われていますが、全員が卵管切除をする必要はありません。着床しなかった場合に手術を検討することもできますが、具体的にどの時点で卵管切除手術を行うかは個別の状況によります。卵管切除には抵抗があるかもしれませんが、無駄な周期を過ごしたくないという思いもありますね。

 

子宮筋腫(特に粘膜下子宮筋腫や子宮腔の変形を伴う筋層内子宮筋腫)、着床部位にある子宮内膜ポリープ、卵管水腫がある場合は着床率が低下する可能性があります。したがって、新鮮胚移植を希望する場合は、採卵前に手術を検討することも考えられます。

 

ただし、採卵しても受精卵が確保できるとは限りませんので、まず採卵を行って受精卵を凍結保存し、その後、胚盤胞の数やグレード、女性の年齢などを考慮して手術を行うかどうか、いつ手術を行うかを検討する選択肢もあります。

 

卵管水腫の場合、一般的には「卵管切除(または離断)をしてから移植する」とされていますが、実際には「手術後に胚移植しても妊娠しない」ケースもありますし、「卵管切除せずに移植しても妊娠する」こともあります。そのため、上記の情報を考慮し、医師と相談する必要があります。