不妊治療を受けるカップルにとって、体重管理は重要な要素です。

 

最近の研究によれば、特にレシピエント女性(第三者から卵子提供を受け受精卵を移植する女性)の体重指数BMI(体重Kg➗身長m➗身長m)が生殖医療成績に大きな影響を与えることが示されています。

 

Gemma Fabozzi, et al. Fertil Steril. 2024 Feb;121(2):281-290.

この研究では、1,394組のカップルを対象に、ドナー女性(卵子提供する女性)とレシピエント女性のBMIが出生率と流産率に与える影響を調査しました。

 

その結果、ドナー女性のBMIは生殖医療成績には影響を与えないことがわかりましたが、レシピエント女性のBMIが肥満の場合、出生率が低下し、流産率が上昇する傾向が見られました。

 

特に、BMIが25から35の範囲では出生率が急激に低下しました。また、流産率は、ドナー女性とレシピエント女性の両方でBMIの増加に伴い直線的に増加する傾向があります。

 

この研究からわかるように、体重の管理は不妊治療の成功に不可欠です。特に、レシピエント女性は適正な体重を維持することが重要です。適正体重を保つことで、出生率を高め、流産のリスクを減らすことができます。