卵子は、排卵から24時間も受精能を保ちませんが、精子は、射精から2~3時間もあれば受精の場である卵管膨大部(腹側端)に届き、女性体内で2~3日以上も受精能を保ちます。

 

 

精子が受精の場である卵管膨大部(腹側端)に届きにくいと考えられるとき人工授精が考えられます。人工授精では、精子が進まなければならない行程を約半分に短縮させることができます。

 

人工授精も保険診療でできるようになっており、下記が適用条件になっています。

  • 精子・精液の量的・質的異常 
  • 射精障害・性交障害 
  • 精子-頚管粘液不適合 (フーナーテスト不良など)
  • 能性不妊(原因不明でタイミング法で妊娠しない)

 

人工授精は、排卵日または排卵日前に行う必要があり、当院では日曜・祝日も行えるようにしています。

 

2020年から2022年に当院において実施した人工授精の治療成績を示します。


これらデータは個人にあてはまるものではありませんが、およその目安としてご参照ください。


なお、極端に精液検査不良、抗精子抗体強陽性、女性高齢といった場合は体外受精などの生殖補助医療をすすめており、この人工授精データに含まれていなことをご了承ください。