妊娠6週初めの代表的な超音波画像例

 

妊娠初期の超音波検査では、以下のことを目安に観察します。

  1. 妊娠5週中に胎嚢(羊水が溜まった袋)が子宮内に確認できる
  2. 妊娠6週中に胎嚢の中に胎芽(妊娠8週以降では胎児という)が確認できる(ほぼ同時に心拍が確認できる)
  3. 胎芽サイズ・心拍の目安は下記です。
  • 妊娠6週:数mm・100-120回/分
  • 妊娠7週:7-10mm・130-140回/分
  • 妊娠8週:15mm前後・150-180回/分 


妊娠5週で子宮腔内に胎嚢が確認できない場合は異所性妊娠(子宮外妊娠)にも注意する必要があります。また、所見が目安の数値を下回る場合、妊娠週数の遅れや胎児発育不良も考慮する必要があります。

 

流産は全妊娠の15%以上あり、児染色体異常は夫婦に異常がなくても起こります。 また、女性加齢で流産率は高まります。1回の流産は、胎児の染色体異常が多く(一般的に流産の70%前後)、流産回数が増えるに従い、絨毛染色体異常以外の母体要因の割合が増えてくると考えられますが、50%以上は受精卵の染色体異常によるものです。

 流産原因を確認したい場合は、流産手術時の絨毛染色体検査をお勧めします。絨毛染色体検査をされていない場合、受精卵の染色体異常によるものか、それ以外の原因によるものか確かめることが出来ません。