子宮卵管造影検査は

  • 膣から子宮口、子宮腔内へと液体造影剤を注入し、子宮腔の形状や卵管の異常をレントゲン検査で調べます。

 

 

  • 卵管の通過性に問題がなければ、造影剤は子宮から卵管を通って腹腔内へ拡散する様子が確認します。
  • 卵管が閉鎖している場合は、そこから先が映りません。
  • 子宮腔内が造影剤で満たされるため子宮内腔の形態異常も分かります。
  • 卵管周囲癒着や子宮内膜症は、腹腔鏡でなければ確認できません。
  • タイミング法や人工授精の治療計画作成にあたって、「両側卵管の閉鎖」がないことを確認しておく必要があります。

 

 

リスクなど留意事項

  • 事前予約が必要です。検査希望の場合は診察室で医師にお申し出ください。
  • 月経開始から10日以内で月経が終了しているときに行います。検査後、少量の出血や痛みを伴います。
  • 子宮腔内へ造影剤を注入するため、月経以後検査日までの避妊をお願いします。
  • 極めて低い確率ですが、造影剤(ヨード剤)にアレルギー反応がみられる人がいます。重篤な副作用であるアナフィラキシーショックの発症リスクがあり、ショックに対する処置が必要になります。このため、過去に造影剤アレルギー症状があった方は検査できません。
  • 子宮内へ検査器具が挿入できない場合、また、検査所見が十分に得られない場合があります。
  • メトホルミン服用中の方は検査前2日&検査後3日間は乳酸アシドーシス発症リスクから休止してください。
  • 検査1か月以内に他臓器の造影剤(バリウムなど)を用いた検査歴がある場合は実施できません。
  • 甲状腺機能亢進症で薬剤服用中の方はヨード剤使用造影検査してよいか処方医にご確認ください。
  • クラミジアなど性感染症があった場合には、検査によっての感染拡大リスクがあります。このため事前にクラミジア抗体検査などの確認(1年未満の結果)を行います。
  • まれに検査後に感染兆候を認める場合がありますので、腹痛、発熱などの症状があればご連絡ください。

 

検査当日の準備や注意点

  • 食事は軽めに摂取してきてください。
  • 金属がついていない足元が広げられるスカート、またはバスタオルを持参してください。
  • 検査後、2~3日は少量の膣出血が続くことがありますので、ナプキンを持参してください。
  • 鎮痛処置(肛門への鎮痛剤挿入)を希望される場合は、来院時に受付にお申し出ください。
  • レントゲン室にて、造影剤を入れるためのチューブを挿入固定し、造影検査を行います。(検査は5分程度で終了します)
  • 時間をあけて、腹腔内への造影剤の拡がりを確認するためにレントゲン撮影のみを行います。
  • 当日は、シャワーはかまいませんが入浴と性交は避けてください。