■ご質問内容

採卵周期、注射で刺激しているときは、午前中枠の診察を指定されますが、何故なのでしょうか? 何かしらのメリットがあって、そのようにされているのだろうと思いますが、仕事の都合上、一週間に何日も午前中のお休みをとることが難しいです。それを考えていくだけでもストレスになってしまいます。 指定時間に何とか受診したいのは、やまやまですが難しい時には午後の診察でも何とかしていただきたいです。

 

■当院からの回答

午前診療時間帯での受診を基本としています。なぜなら「より良い結果を目標にしたい」からです。

 

個々の方にあった卵巣刺激方法を提案していますが、「できるだけ卵巣刺激注射(FSH/hMG製剤)の間隔を一定にしたい」、「そのようなことを前提とした治療で、現在の当院治療成績が出ている」と考えています。


 

  • 採卵決定までの期間に③④⑤の診察があります。ただし、卵巣刺激に対する反応性は個々で異なりますので一定ではありません。診察の結果で注射量や次回来院日を決めます。
  • 平日の月曜・水曜・金曜は午後15〜18時も診療をしております。また、採卵予定など生殖医療中の方には18時〜19時の診療受付予約枠も設けています。
  • 午後受診される場合は、(1)または(2)となりますが、基本(1)をおすすめします。注射薬剤の血液濃度をできるだけ安定に保ちたい意味からです。 
  1. 自己注射をしている:午前中に自己注射をしておいて、午後の診察所見に基づいて翌日からの注射や次回来院日の指示、または採卵日決定(2日後)を行います。
  2. 当院で注射をしている:午前中の注射を打たずに午後受診し、診察所見を基づいて当日分の注射を半日遅れで実施して翌日からの注射や次回来院日の指示、または採卵日決定(2日後)を行います。

 

体外受精などの生殖医療の採卵においては、適切な数の卵胞が発育するか?採卵できるか?採卵できた卵子が成熟しているか?受精後の胚発育がどうなるか?、こういったことが重要になります。

 

みんな同じ刺激方法で、同じ量を、いつ注射しても良いのではなく、個々の状態に応じた治療法(適切な種類や量の薬剤を選択して、適した時間帯に注射することが求められます。

 

より良い結果を得るため、採卵周期は、最適な時期に超音波検査(卵胞サイズなど)と血液検査(エストラジオールなど)を実施し、その所見に基づいてFSH/hMGの種類や投与量を調節し、最も適した時期に採卵を決定したいと思います。

 

このため当院は、採卵周期は土曜・日曜・祝日を含めて毎日診療できる体制」が必要と考えています。