排卵から約2週間(体外受精で胚盤胞移植から約10日目)
絨毛性‐性腺刺激ホルモンhCG(受精卵の将来胎盤となる絨毛が 造るホルモン)で着床診断します。
一般的には尿による妊娠診断薬でhCG50miu/mL以上で着床と判定しますが、尿の検査は不安定なので、当院では血液を用いてhCG検査しています。
このあとの約1週間後(妊娠5週)、超音波検査で胎のう(羊水が溜まった袋)を確認して妊娠と診断します。
hCG陽性で着床診断していても、胎のう確認できないまま月経が始まってしまう場合があります。
こういった場合でも妊娠継続している場合がありますが、hCGが低下してしまっている場合は妊娠継続の可能性がなくなっており、化学的妊娠流産と診断します。
この化学的妊娠流産では一般的に手術を必要としない「完全流産」といった状態で通常月経(やや多めの場合もある)が始まり、基礎体温は下降し低温相になってくるはずです。
現在、日本産科婦人科学会は「化学的妊娠流産は妊娠回数や流産回数に含めない」としており、当院のデータ集計もそのようにしております。
化学的妊娠流産は、残念ながら「妊娠したとは言えない」のですが、「精子と卵子が受精し胚盤胞からさらに育って着床した」と言えます。