Q.

排卵期だけでなく、その前後にも夫婦生活があった方が良いと説明をうけました。

着床時期は妊娠への影響はないのでしょうか?

 

A: 

性交により、子宮収縮、着床の妨害、胚の流出などのマイナス作用の可能性の一方で、

男性側を受け容れる母体の免疫応答にプラスに作用する可能性があると考えられています。

また、体外受精に関しては、採卵前やday 3の移植前後の性交が妊娠率増加に寄与する報告がありますが、これまで着床期の性交の報告はありませんでした。

夫婦生活の時期と妊娠の関係を調査した報告(Fertil Steril 2014, 102: 178)で、排卵日は次の月経初日(あるいは妊娠検査薬陽性日)から14日前と仮定し、また、着床期は仮定した排卵日の後5~9日としました。

 

着床期に夫婦生活が全くなかったカップルと比べ、着床期に1,2,3日の夫婦生活のあったカップルでは、妊娠率がそれぞれ0.98倍、0.76倍、0.52倍と低下していました。

 

2日以上の夫婦生活で妊娠率が有意に低下しましたが、1日の性交では妊娠率の低下は認められていません。

着床期は、明確ではありませんが、排卵後7日目前後(分割胚移植では3-4日後、胚盤胞移植では2-3日後)と考えられます。