Q.

妊娠するためには射精間隔(夫婦生活)はどれくらいが良いですか?

 

A.

  • 予想外に排卵が早くあったり、基礎体温が上昇していても未だ排卵していない場合もあります。
  • 基礎体温表の排卵日だけでなく、夫婦生活があったほうがよいと思われます。
  • 毎日の連続射精は肝心な排卵日の精液濃度を低下させる可能性がありますが、2日もあけば十分と思います。

 

  • 禁欲期間が長くなることにより、精子のDNA損傷率が増加します。
  • このため排卵日以外にも、射精があるほうが精子改善に繋がる可能性があります。

 

  • 排卵後は受精には関係ないかもしれませんが、精液が女性体内に入ることにより免疫寛容となり着床が促進される可能性があるとの報告もあり、排卵後も夫婦生活があるほうが勧められますScience 1995; 270: 630 T cell awareness of paternal alloantigens during pregnancy.
  • 調節性T細胞は、移植や妊娠などの際に、臓器や胎児が拒絶されないために(免疫寛容)働いている免疫細胞であり、着床期に子宮内膜で増加します。
  • 性交をきっかけに子宮内膜で調節性T細胞が増え、妊娠の準備をします。このスイッチとなるのが精液への暴露なのです。ヒトでは排卵から着床まで1週間もあります。
  • 排卵期に限らずいつでも性交を行っているカップルで妊娠率が高いという報告もあります。
  • 人工授精や胚移植の周期にも性交を行う意義はあると考えられます。