木森木林の小説「人工子宮」第1章

(精子凍結保存、採卵、出産、弛緩出血のことなど)

掲載を完了しました。第2章、第3章と続きます。


アメブロ

https://ameblo.jp/futari929

 

アルファポリス

https://www.alphapolis.co.jp/novel/730518115/106235230


同じものを掲載していますが、アメブロの方は「現状」と「空想」を色分け区分しています。

 

以下は、小説案内文です

 

この小説は現在の産婦人科医療や生殖医療をベースにした科学的架空恋愛小説です。もしも「人工子宮」ができたとしたら、どのように利用されるのでしょう?母体にとっても、赤ちゃんにとっても、妊娠出産が安全なものになります。また、妊娠出産に伴って女性が仕事を中断しなくて良くなります。

 

妊娠を希望しても、なかなか妊娠できないカップルが増加し、5組に1組が不妊で悩んでいます。男女とも婚姻年齢が高くなっていますが、妊娠しにくい原因の一つとして女性加齢が挙げられます。とくに35歳くらいからは、妊娠しにくく、流産しやすく、児の染色体異常発症頻度も高くなっていきます。

体外受精での出生児の割合は18人に1人と、次第に増加しています(日本産科婦人科学会の2016年の全国集計報告)。

 

将来の妊孕性を広げるために卵子や精子を凍結保存しておくことが可能になっていますが、融解使用においては体外受精(顕微授精)が必要となります。

なにより、子育てする人の経済的・時間的・身体的負担を軽減し、妊娠・出産・子育てしやすい環境整備が喫緊の課題です。

 

結婚しない人が増える中、男女の出会いの機会は今のままで良いのでしょうか?

もしも、AI装置がマッチングの機会を創出したら、どうなるのでしょう?

 

2016年の厚生労働省データによれば、女性が一生に出産する子ども数の推計値は、1.44人と報告されています。基本的にはカップルで子どもを育てるので、人口維持には2.1人が必要とされています。

いまの現状が続けば、一世代で約3割の人口減少が続くことになります。

 

私たちには、それぞれ母親と父親がいて、その父母にも両親がいました。30世代も遡れば、それぞれの祖先の数は数億にもなってしまいますが、実際には地球上に、そんなに多くのヒトが存在していたわけではないですね。「みんな何処かで繋がった共通の祖先をもっている」ということになります。

 

二人で子どもを育て、その子どもたちが二人の子どもを育てると仮定したら、30世代後に子孫の数は数億にもなりますが、二人で二人を育てるという仮定であれば人口は変わりません。すなわち「みんな何処かで繋がった共通の子孫」ということになりますね。

 

繋がらない生命も多い中で、いま生きている私たちは、これまで一度も途切れることなく繋がってきたミラクルな生命です。私たちが「何を受け継いできたか」、「これから子どもたちに何を託すか」、みなさんと一緒に考えたいと思います。

 

挿し絵は医学生時代からの友人「kinZoさん」が描いてくれました。ありがとう!