インスリン抵抗性は以下が診断指標になります。
- 空腹時に採血したインスリン値（１０mU/L以上）
- 75g糖負荷試験OGTTの120分値（６４ mIU/L以上）
- HOMA-R指数（１.７３以上）
HOMA-R指数（homeostasis model assessment ratio 、homeostasis model assessment as an index of insulin resistance (HOMA-IR）、HOMA-R=IRI (μu/ml ) ×FPG (mg/dL)÷405が用いられます。
多嚢胞性卵巣症候群では、インスリン抵抗性や耐糖能異常を認めます。本論文は、糖負荷試験（OGTT）を行ったところ、多嚢胞性卵巣症候群では耐糖能異常を16.3% に認め、健常女性の8.5%と比べ、およそ２倍の頻度であることを示しています。 Hum Reprod 2013; 28: 1062
多嚢胞卵巣症候群の方の50% 以上にインスリン抵抗性（HOMA-RやHOMA-IR）があり、これらの方は５～８倍の頻度で２型糖尿病になりやすいことが知られています。
インスリン抵抗性と膵臓のβ細胞の機能が２型糖尿病の発症に大きく関与しています。糖尿病および耐糖能異常の正確な診断には、糖負荷試験OGTTが必要です。