Q.

ホルモン補充での融解移植周期に妊娠判定をいただいたのですが、ホルモン療法を続ける中で、葉酸と鉄分はサプリで摂取しているのですが、乳酸菌サプリを服用しても問題ないでしょうか?

 

A.

妊娠中の乳酸菌サプリメント使用については、詳細不明のためコメントは差し控えたいと思います。


以下は、妊娠に向けての総論的なお話です。


細菌は人体の体重の1-3%を占めると言われており、細胞数で換算すると人体細胞数と同等くらい存在しています。

 

私たちの身体の皮膚の表面や、腸内や口の中といった体の中には、様々な菌が存在しています。

 

腸内細菌叢、口腔内細菌叢、皮膚の細菌叢、腟の細菌叢が研究されており、健康や病気と関係することが示されてきています

 

膣内には、ラクトバチルス属と呼ばれる細菌が豊富に存在しています。細菌性の膣炎や性感染症、尿路感染症の原因となる細菌を繁殖させないように働いているいわゆる善玉菌です。

 

女性ホルモンによってラクトバチルス属の菌が増え、女性の腟内の環境が正常に保たれています。

 

子宮内および膣内フローラの重要な役割をしているラクトバシルスですが、ラクトバシルスの減少が、着床障害、流産、早産に関連するとの報告があります。

 

膣内フローラ・子宮内フローラの乱れは、早産の原因となり、ラクトフェリンが膣内フローラ・子宮内フローラを改善することで早産予防の効果があるという研究結果が発表されたことから、注目されだしました。

 

また、膣内フローラ・子宮内フローラの改善が、子宮内膜へ着床を促すと考えられています。

 

乳酸菌には多くの種類が存在します。