厚生労働科学研究班(齋藤班)の検討では、双角子宮、中隔子宮での流産胎児染色体異常率(15.4%)が、正常子宮例流産の値(57.5%)より低率であることが明らかとなっています。
すなわち双角子宮、中隔子宮では胎児染色体異常のない流産が増加することから、子宮の形が悪ければ流産しやすくなると考えられます。
また、この検討で「中隔子宮では、手術した方が手術しなかった方に比較し妊娠成功率が高い」、「双角子宮では、手術した方と手術しなかった方の比較し妊娠成功率は同じ」と報告されています。
以上より現時点では、双角子宮をもつ不育症に対しての積極的な手術療法はメリットがない、中隔子宮についてはメリットがあるかもしれないと言えます。また弓状子宮は積極的な手術療法は第一選択の治療法ではないと考えられています。