漫画「佐武と市捕物控」(少年サンデー版) | 二村旅人のブログ

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映画やテレビの話題などなど。漫画と言いつつ絵本とか。お手軽な音楽動画がほとんどですが…記事は毎日更新を断念し、アップ停滞中。 f(^^;

石森章太郎の大江戸捕り物漫画
図書館で角川書店の石ノ森章太郎萬画大全集のバージョン(全18巻)を借り始めてます。

'66に「少年サンデー増刊」で「縄と石捕物控」のタイトルで掲載。
笠倉漫画文庫からこのタイトルで1冊出てます。
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主人公の2人が使う武器(佐武が使う捕縛用の縄と市が使う碁石)がタイトルの由来です。

同年から不定期掲載で「少年サンデー」、「少年サンデー増刊」、「別冊少年サンデー」などに'67まで描かれていて、ここまでが、(今回の記事を書くにあたっての仮称として使わせてもらいますが)少年サンデー版。
角川書店版では1~2巻に収録されていて、子ども向けな描写なんですが、中身的には結構大人な話で、感銘を受けたのでオススメ。

石ノ森章太郎Webでの作者コメント(メディアファクトリー「石ノ森萬画館」'97からの引用)でも…不定期掲載ゆえに意欲的に取り組んだ作品だったが評判はもうひとつで、編集サイドから“ちょっと大人っぽ過ぎる。もっとわかり易く”と何度も注意された…旨が記されてます。
でも、'67の小学館漫画賞受賞だそうです。

そんなこともあっての…'68に成人向けの「ビッグコミック」創刊にあわせた連載開始で、画風・ストーリーの容量、テーマなども大幅に変えたのが、ビッグコミック版。
角川書店だと3巻以降にあたります。
読者層が上がったことで、画風等が劇画方向へシフトしてますが、後に「HOTEL」で描かれたような人間模様ものといえる名作。
完読はまだまだ先なんですが…多分 あせる

'68~68にはモノクロですがアニメ化もされてたんですね。
ビッグコミック版が原作なので絵柄は大人向け。

◎単行本は、大都社、メディアファクトリー、小学館文庫、笠倉漫画文庫など複数あって、完全な全集は'08現在で確認できていない…とWikiに書かれてます。
小学館文庫はビッグコミック版をまとめたものみたいだし、画像を上にあげた笠倉漫画文庫も少年サンデー版を完全には網羅はしてない模様。
結局、今読みつつある角川書店版が全集になるのかな?

◎お話ですが、
江戸は浅草・竜泉寺裏の岡っ引・佐平次に身を寄せる下っ引(岡っ引の使いっぱしりです)の佐武(さぶ)は、十手につけた縄を使った捕縄術が得意で、持病のリューマチで寝込みがちな佐平次の代わりに活躍。
その相棒で按摩(あんま)の市(いち)は盲目ですが仕込み杖を使う居合の達人。
この2人が様々な難事件を解決していく捕物絵巻。
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懐かしい少年漫画絵柄なのに中身はナカナカ読ませますよ~、少年サンデー版。 p(^-^)q

◆今年は「ビッグコミック」創刊45周年
ってことで細野不二彦による「贋作 佐武と市捕り物控」って読み切りリメイクが掲載されたんですね~。
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