手紙“ちゃんと話そう”


そんなメールが着たのは、
わりとすぐだった。



亮平と向き合って話すのが怖かったけど、
会わずにはいられなかった。




迎えに来てくれた亮平の顔をまっすぐ見れなかった。

高橋は今は一流会社に就職して、
昼間バリバリ働いている。



そんなのおかまいナシに、
私は夜に高橋を呼び出す。



大抵、メールで

『ご飯おごってー』。



そんな軽いノリだ。



高橋はなんだかんだで時間を作って来てくれる。



そして
相談するわけでもなく、ただ普通に食事する。


それがいつものパターンだ。



鈍感な高橋は
食事の誘いが私の小さな助けてのサインだなんて全く気付いてはない。


だけどそれでよかった。


変に色々探られないし、
嫌な事を思い出さなくても済む。



高橋のいい所は、
そんなめちゃくちゃな私の気が済むまでとことん付き合ってくれる所だった。

そうゆう時、
ホントにきつくなると私はいつも頼る人がいた。



男友達の【高橋宗介】。


高橋は元々私が働いている繁華街で知り合った。


他店のボーイさんをしていた高橋は、知り合って以来仲のいい友達だ。



面倒見がよくて
人をほっとけないタイプの高橋は、
私にはいい兄貴分だった。



元カレと別れた時に引っ越しを手伝ってくれたのも高橋だ。

何でも気兼ねなく頼れる。


そうゆう友達。




浮気心とか、やらしい気持ちがまったくない男友達は
女のコが苦手な私にとってすごく貴重な友達だった。


大体何かしてくれる男友達は
下心見え見えだったりする。


高橋はそれが本当にないから
二人で会っても大丈夫だし、
貞操のかたい私にはホントに大事な存在で、
何でも頼っていた。