亮平の理想のオンナ像と私は
はるかに違っていた。


亮平はきっとCanCamとかに載っているような、
あんな女のコが理想だ。


私はどこからどう見ても、
キャバ嬢。

あんなエビちゃんの様な格好はしない。


どちらかと言えばBLENDAなんかに出て来るような、
カッコイイ系やコンサバ系が好きだったし、
スカートよりもパンツスタイルでビシっとキメたいタイプだった。



もちろん理想は格好を言っているんじゃない。


だけどそれもまた、
あんなエビちゃんのようなふんわりした雰囲気は私にはなかった。


どんなに普通な格好をしてもどこかキャバ嬢のニオイがする。




普通のコとキャバ嬢が同じ格好をしていても
見る人が見ればすぐ見分けがつくとゆうのもわかる気がする。




亮平は中身に対しても
そんな出来るオンナを求めていた。


私はある程度一般常識・マナーは弁えているつもりだったけど、
亮平からしたらまだまだだったらしい。


どうしても私の揚げ足取りしかしない。


亮平から愛は感じられなかった。



きっと明日香さんは、
亮平の理想を満たすような女性なんだろうなと思っていた。

年も明け、
バレンタインがきた。


私は亮平にBurberryで買った洋服と、
大阪から取り寄せたチョコレートをあげた。



亮平はきっと顔を立てて欲しいと思うタイプだから、
亮平の弟の祐輔と友達の雅也くんにもバレンタインのプレゼントを用意して配った。


亮平の求めているオンナになりたかった。

亮平は“バカ”呼ばわりした事を謝ってきた。


人を見下してしまう自分の悪いクセも認めていた。



それで世界が違うと言った事、
私の考えに耳を傾けきれなかった事、
自分が小さな人間だった事を謝って

弁解していた。




亮平も自分を客観的に見て、
自分の事をわかっている。


だけど、
亮平の考えもわかって欲しいのが亮平の気持ちだった。





だけど、
付き合っているわけではないから
いつでも嫌と思ったら捨てていいからね。と、言われた。



私はセフレや暇つぶしのつもりはない。


いちいちそんな言葉に傷つくし、
それがストレスになってたまっていく・・・



なんとか仲直りは出来たけど、
やっぱり二人の関係がきつかった。