こんにちは、イラストレーターのEricoです。
今日もブログに来て頂きまして、ありがとうございます。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日のイラストは、地元石川県の郷土料理「治部煮」のイラストです。
震災の影響で金沢の観光客が激減してしまったようですね..
今春は金沢に帰省して、地元めぐりができたらいいな..と思います。
今日のブログは、先日読んだ本「〈叱る依存〉がとまらない」について書こうと思います。
(Amazonから画像をお借りしました)
いやあ、おもしろい本でしたねーー。
子育てをしていると、子供に対して叱ることってありますよね。
私自身は、不機嫌を撒き散らすタイプの父親を反面教師にしてきたので、
子供たちにはなるべく叱らないようにしてきたんですね。
というのは、過去に叱られていた側からすると、
「またうるさいこと言ってる」「ここで謝っておけば解放されるだろう」みたいに、聞き流されることがわかっているからです。
表面上は謝る素振りを見せるけど、根本的には解決していない。
それよりは、子供の意見を尊重しながら、自分の伝えたいことを言葉で伝える方が、よっぽど伝わると思うからです。
とはいえ、そんな理想論で毎回うまくいくわけはなく、イラッとして大声で叱ったり、家出したりすることもあります笑
子育て世代はそんな怒りの感情に振り回されがちだと思うのですが、
この本では、そんな「叱る」行為について深く掘り下げています。
著者は、臨床心理士・公認心理師の村中直人さん。
最初に、「叱る」を以下のように定義しています。
言葉を用いてネガティブな感情体験(恐怖、不安、苦痛、悲しみなど)を与えることで、相手の行動や認識の変化を引き起こし、思うようにコントロールしようとする行為
この定義を読んだだけで、
両親や先生は私にネガティブな感情体験を与えることでコントロールしようとしていたんだなとか、
私は子供たちにネガティブな感情体験を与えて、自分の思い通りにコントロールしたかったんだなとか、
気づくことがありますね...
著者は、「叱る」行為には依存性があると言います。
「叱る」行為によって、間違っている相手のことを正している、あるべき姿にしようとしているんだと、快感を得られる。
水戸黄門で黄門様が悪代官をこらしめる様子に快感を覚えるとか、この典型ですね。
さらに、「今人生でなんらかの苦痛を感じている人」は、「叱る」行為に依存する可能性が高いとのだそうです。
過去の自分を例にしてみると、
権力者である私(親)が、未熟な子供を正しい道を導こうと叱る(脳の報酬系回路1)
↓
ところが、子供は私の言うことを聞かない
↓
私は現実を受け入れ難い
↓
叱っている間は、現実逃避することで、いっときだけでも快感を得ることができる(脳の報酬系回路2)
↓
叱ることに依存するようになる
という仕組みで、二重の報酬によって依存するようになるようです。
文中では、科学的に、よりわかりやすく説明されていて、
自分の経験と照らし合わせて、「そういうことだったのか!」と発見があります。
叱り始めると止まらない方にも、そうでない方にも、とてもおすすめの良著です。