司法書士ではなじみの深い不動産がらみの事件
それは、原野商法
悪質な不動産販売業者が、原野のような無価値に等しい土地を、「新幹線などが通って、地価が確実に値上がりする」などと偽って、言葉巧みに高額で売りつけるというような悪徳商法
40年くらい前の高度経済成長時代に、頻繁にあった事件です
みんなある程度お金があったので、だまされたと思って買ってみて
本当に騙されていた、という感じでしょう
今回、その原野商法にあった人たちを、まただまし取る
悪質な詐欺業者が逮捕されました
「大阪の不動産会社社長らを逮捕 原野商法被害者狙い詐欺 愛知県警」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120122/waf12012212290012-n1.htm
今日のNHKのニュースでもやっておりました。
この事件の概要は、原野商法で買ってしまった土地はほぼ無価値ですが
「これを買いたい人がいて、売るには測量が必要なので、その測量費用がかかる」
として、500人から同じ手口で約4億円をだまし取ったようです。
原野商法で買った人は、登記事項証明書(登記簿謄本)を取得すればすぐわかります
いつ買ったか、また当時の住所氏名も載っています
ある意味、情報は出回っているのです
40年前の売買ですので、現在高齢者が多く、そのため
被害にあう確率も高いと思います
振り込め詐欺(おれおれ詐欺)を含む、どんな詐欺でも
必ず、短い時間での金銭(現金)の要求があるはずです
正直なところ、今回の、原野の測量費用がかかる、なんていう詐欺は
今まで無価値の土地が売れるなら、多少お金出してもしょうがない
と思わせることができる、私から見ても、かなり巧妙な手口だと思います
現金を短い時間で要求されるようなお話は、かなり詐欺的可能性が高いと思われます
少しでも(例え1割でも)不審なことがあったら、一度態度を保留しましょう
その保留でさえ、とどめられるようなことがあれば
もしくは、次の機会は多分ないです、なんてことを言われたら
それは買わせよう、現金を出させようとする手口かもしれないので
誰か信頼できる人に相談しましょう。
家族だけでなく、消費者センター、無料法律相談所等でも宜しいかと思います
もちろん、司法書士、行政書士たる当事務所でも結構です
詐欺行為をするような人は、正直むかっ腹がたちますが
恐らくは詐欺業者はこの世の中ではなくならないでしょう
皆さんも十分そのことを踏まえ、上手い話は飛びつかず
悪質商法に引っかかる人が一人でも少なくなればと思います
昨年以上に今年もがんばります!
クリックしていただけると嬉しいです。