アラン著 古賀照一訳 「3」 白水社
感情・情念・表徴
第7章 恋の暴力に打ち勝つ道
嫉妬はさまざまな情動を引き起こす。
人間の情念というものは、意味づけするから生長するのだ。
そして苦しむのだ。
そんな情動に意味作用なんかはない。
人間の精神は高邁なものである。ゆえに
己の情動の暴力と闘って、愛と勇気をもって打ち勝つことである。
涙もろい感受性、偉大な感情の持ち主は決して逃げないのだ。
悲惨に耐える。瞬間ごとに打ち勝たなければならない。
愛情というものは、叱ったり脅かしたりしないでは済まないものである。
情熱が憤熱であるのだ。
恋には情念という情動が生まれる。相手に突っかかっていく。
叱る。脅かすと言うような愛情。
一時的なこういう情動を「恋の暴力」と表現するも
恋の暴力に打ち勝つ。
その都度情動から抜け出す。
乗り越えることによって観念上の恋しか残らないのだ。
瞬間ごとに打ち勝ってこそ「博愛の英雄」ともなれる。
このためには「愛と勇気」をもつ「心」を持つことである。
自分の本性のままに行動するのではだめだと言う事だ。
これが悲惨に耐えると言う事だ。
2024年4月30日諏訪湖