私語を阻止する~取り組み① ティーチングとコーチングを使って
【あなたの心の中をのぞいてみて!】
「みなさんは、授業では私語をしないという、『絶対条件』があるのは知っていますよね?」と、私。
「あ・・・、は・・い。」と子どもたち。
そこで、「授業中によく私語をする子どもたち」の一人ひとりに、次の質問をしました。
「あなたは、学習のマナーを守れない? それとも、守らないのですか?」と~。
子どもたちは、「えっ?????」と、この質問に驚いたようでした。
違いが、判らなかったようなので、説明をしました。
「学習のマナーを守れないという人は、ルールを守るという能力が足りない。」ということだし、「守らない。」という人は、守ろうとする力は自分でもっているけれど、わざと守らないと決めている。」という人ですね。
私では、そのあたりは分かりません。だから、自分でどうなのか、心の中をのぞいてみてください。
「ではあなた、どちらですか?」と、たずねて回りました。
ほとんどの子どもたちが(一人を除いて)、「守れないのだ。」と答えました。
【あなたは、このイラストの中のどれ?】
そこで、イラストを見せて「あなたは、このイラストの中のどの人と一緒だと思う?」と尋ねてみました。
「自分のことだけ考えているような顔で、しゃべっている顔」と、「騒音のようなおしゃべりに閉口したような迷惑そうな顔」のイラストです。
「う・・・・ん。こ・・・っち・・・。」と、恥ずかし気に迷惑をかけている顔を示す子どもたち。
「こっちのイラストは、自分勝手な話をする人がたくさんいて、周りの人から笑顔を奪っているね。それに、自分勝手なおしゃべりをしている人も、これから先もずっと続けていくことで、困ることって出てこないのでしょうか?」と話をつづけました。
「自分はもうできるからと思いあがって、私語を始める人」、あるいは「難しい・・・と嫌になって私語を始める人」、「周りの人の迷惑になっていないかと、気遣うこともできない人」、・・・このままずっと私語を続けて、今のまま大人になっていきますか? このままでは、自分の成長は止まってしまうことになりませんか?」と~。
そして、別のイラスト(みんなが笑顔、笑顔。全員が笑顔。)を見せて、このようになるためには、自分の心のコントロールする力が必要になりますよ。
【では、どのような心の持ち方をすればいいのでしょうか?】
と言いながら、キーワードを見せました。
「『正しいことをするというアクセル』と、『めいわくをかけないという心のブレーキ』が正常に動くような心の力が必要になってきます。」
(※これは、どこかの教育長をされている方が書かれている本にありました。子どもにとても伝わりやすい言葉だと思い、拝借させていただきました。)
「アクセルを踏むと、加速してスピードがどんどん上がっていくね。でも、上がり続けると、どうなる?」
「危険になる。」と子どもたち。
「そうだよね、だからブレーキがいる。アクセルとブレーキを上手に使って、進むんだよね。」
「それに、アクセルとブレーキが正常に働かなかったら、その車はポンコツだよ。工場行きになっちゃうよ。車に例えて言ったら、修理してもらわないといけない状態だね。」と言うと、私語をしていた子どもたちは苦笑い。
「なぜ、もっと早く話してくれなかったの?・・4月頃に・・・」と不満気につぶやく次郎君が~。
もっと早く話してほしかったと、むっつりしながら独り言をいう次郎君。
次郎君は、感情のコントロールが苦手です。
それは自分でも自覚しているらしく、授業に落ち着いて取り組めなかったりよく私にも授業中暴言を吐いてしまったりして、後で後悔して謝りに来るということがよくありましたから。
その次郎君が、「もっと早くそのことを話してほしかった・・・。」とつぶやいているのです。
(ああ、次郎君の心にも届いたんだな・・・)と思いました。
その後、この次郎君が少しずつ少しずつ、変わっていき始めます。(続く。)

