「学力がなかなか伸びなかった子どもたち」が生まれる要因は、もうさまざま。

その中で、「学習ルールを守れず、みんなに迷惑をかけ続けた子ども達」がいて、とうとう、チームから教室に戻された子どもたちがいました。
 
共通する部分を一言でいえば、「素直になれない」ため。

ではなぜ、素直になれないか?
そこが、ひとりひとり違うのです。

戻された子どもたちは、その「学びの罰」の受け止め方、その後の行動で、それぞれ違う道を歩み始めました。

(人生って、同じことを経験しても、その後の受け止め方でそれぞれ変わっていくんだなと、灌漑深いものがあります。)
 
そして、かなりいろいろな格闘の末、それぞれが少しずつ少しずつ自分の堅い殻を破り、大きく小さく何度も何度も揺り戻しはあるものの、幼虫が大きくなりさなぎになっていくように、長い時間の中で変わっていき始めます。

今日はまず、その「学びの罰」を受けた夕子さんの話を、数回に分けて話してみたいと思います。
 
4月、初めて出会った夕子さん、横座りして、ちょっと不良っぽい雰囲気が・・・。
彼女に対して、(嫌な雰囲気を醸し出す子だな・・。)と思ってしまいました。

こういう子は苦手です。

ああいうとこういう。こういうとああいう。

「静かにしましょう。」といっても、ワザとで隣の子に話しかけ、邪魔をする。
 
とうとう、みんなが静かに学習しているのに、(ちょっと、そこのおばさん。やってあげたよ。早く○つけてよ!)のようなニュアンスで、全体の学習の邪魔をしたので、とうとう担任の先生が率いる教室のチームに戻しました。
 
「私は、学習ルールが守れない子を守れるようにするために、この学校に来たのではありません。それは、担任の先生にお任せします。私は、算数を得意になりたいと思っている人の応援をするために、ここに来ました。目的が違うので、教室で学習してください・・・。」と~。
 
そのことに対して彼女は、不満も何も言いませんでした。

なぜなら、長期間にわたって、しかも再三指導されたにも関わらず、邪魔をし続けたことを自覚していたからと思いました。
 
分かっているのに、してしまう。なぜ・・・?
私は、彼女はちょっと苦手・・・だけど、彼女の心理も何となくわかるような気がしました。

なぜならば、私は、彼らの宿題を毎日毎日採点し続けているのですから、心理が見え隠れしているように感じるのです。
 
彼女は、授業中は不真面目な態度をとるのに反して、宿題は、生真面目な字でいっしょうけんめいに取り組んでいるのが分かりました。
きっと、おうちの方に協力してもらって、必死に取り組んでいるものと思われました。
だから、「算数が分かるようになりたい。」という、切実な気持ちを持ち続けているのだろうと~。
 
 
けれども、授業中、自分の弱み(解けない自分)をさらしたくない・・という気持ちが強い、ものすごい苦手意識を持っているのだろうと思いました。

だから、気持ちが不安定だとつっかかる、私にも友だちにも・・・。
 
それなのに、教室ではなく、こちらで学習したいという気持ちも、とても強いようでした。

一週間ほど経つと、(私には、こっちで学習する権利があるのよ。一週間たったでしょ!)という態度でやってきました。
 
ですから、
・ あと一週間、待つこと。
・ その間に、私ときちんと話し合いをしてからでないと、受け入れないこと。
を告げ、教室に帰ってもらったのでした。 (続く。)