「待ちの状態」? ・・・に感じる、次郎君の様子
「このチームに来る人は、自分で自転車をこぐように自分から動かないと、ここには来られないよ!」
4月に学力upチームを発足した時から、子ども達に言い続けてきた言葉です。
学習に対して主体的に取り組み、学校以外での場で自ら努力し続けなければ、彼らが望んでいる「算数がすらすら解ける」というゴールが達成できることはないからです。
ところが、次郎君は、いつも「待ちの状態」のように感じました。
次郎君は、学習中、私語はやめたけれど、何もしません。
微動だにせず、じっとじっとし続けていました。
(自分を見て、声をかけて)と待っているように感じました。
そうはいかない私の事情
授業中、みんなが必死に問題を解いていても、彼はじっとし続けています。
きっと、私が声をかけ、「早くしなさい。ここは、こうでこうするのよ!」・・・なんて言ってほしいのかなと思いましたが、そうはできません。
算数が得意になりたいと思っているたくさんの子どもたちが、いっしょうけんめい自分で解いています。
わからないで、ああでもないこうでもないと、うろたえている子どもたちに、ヒントやアドバイスや採点をするために、うろうろと歩き回っています。
(自分を見て、声をかけて)と待っている様子の次郎君には、声をかけることができません。
声をかけたとしても、手取り足取りを望んでいるので、彼に時間をかけていたら、ほかの子には全く時間をかけられなくなってしまいます。
だから、次郎君を目の端にとらえながらも、何も言いませんでした。
次郎君の変化
次郎君は、微動だにせず、じっとじっとし続けていました。
ところが、授業の後半でとりかかり始めたのです。
実は、内心、驚きました。
とりかかるのが遅かったので、全部終わらせることはできなかったけれど、彼は、一歩前進したように感じました。
そして、思ったのです。
彼が、こっちの教室にくることを望んだのは、「算数ができるようになりたい。」という密かな気持ちが、彼の心にあるからではないかな~と。