昨日、総本山へ上山していました。

昨年暮れに時宗兵庫教区の前宗議会議員が遷化(お亡くなりになる事)され、そこに欠員が出来た為、急遽拝命された役職の今期最終定例協議会でした。

 

その会議は国家で言うところの国会のようなもので、主には時宗全体の財務に関わることを中心に話し合いが行われています。また、今後の宗派の近未来的な目標なども話し合われ、それを議決する場でもあります。

特に今回は、世間でもよく言われている「檀家離れ」「墓終い」そして「寺院の後継者・消滅寺院問題」について、重点的に話し合われました。

 

私は正直、その後継者・消滅寺院に関する話はあまり興味がありません。と言うのも、それらの問題は、寺院側から見たその寺院数を確保しようとする動きでしかなく、世間からの「寺院を消滅させてはいけない。」「後継者を無くしてはいけない。」という意見ではないからです。

もちろん僧侶側から見れば、後継者がいなくなり一つの寺院が消滅すると、残された寺族(家族)が路頭に迷うのですから、大きな問題ではあります。

でもそれは、冷たい言い方ですが寺側の勝手な言い分でしかありません。消滅したくなければ、後継者に継ぎたいと思わせるお寺に、そして世間に必要な存在になるしかないのです。

 

ただ「墓終い」や「檀家離れ」に関しては、我々僧侶が知恵を絞って考え、創意工夫し答えを見つける事が出来れば、まだまだ世間のニーズにお寺が答えれる話題だと私は思っています。

そしてそのニーズに答える事によって、世間の皆さんの方からお寺は必要だという声も上がって来ることでしょう。

また、後継者も継ぎたいと思うようになるでしょう。

 

その会議後、懇親会があり諸先輩方から、有意義なお話をたくさん聞く事が出来ました。

やはり、皆さん色々なアイデアや情熱をお持ちなのです。

ただコロナ禍は、3年間の月日の中でこう言った情報交換の場を完膚無きまでに奪い去っていきました。

確かに、人付き合いというものは面倒に感じる事もあるかもしれませんが、対面で人間が会話をすると言うことは、やはり絶対に必要なことです。

 

まあそんなこんなで短い任期でしたが、普照院にとって、また新しい貴重な情報をたくさん得る事ができました。

今後も日々精進したいと思います。

 

そして、本日も予定が詰まっていましたので、お昼までに神戸に戻りました。

最後になりましたが総本山の皆様、そして各議員の皆様、任期期間中大変お世話になり、本当にありがとうございました。

 

合掌

 

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