シロクロぼーやの会話そのに
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「お父さんの仕事を継がないのか、クロ」
「はぁ?やめてくれ。その台詞を聞きたくなくてこの家に毎日のように逃げてきてんのに」
「とても立派な医者だな。今月も掲載されてた、ドクタークロロード」
「親父は立派だ、気持ち悪いくらい」
「じゃあどうして...嫌がるの。父の栄光を超えられないと思ってる?」
「...そんなんじゃない。俺だってちゃんと意志を固めて研究すれば親父をはるかにしのぐって言われてる。でもさ、そんなこと頑張ったところで、こんっな俺たちが世のため、人のために働く大人になると思う?」
「ううん、無理かも」
「かもじゃなくて、無理なんだよ。俺は医師にはならない。絶対に」
「でも...俺たちは...何かにならなくちゃいけない。何者かに」
「はっ、シロ、バカだな、何かって何だよ。お前はお前だろ!天才少年シロ様だよ。この狂った世界を壊して壊してぶっ壊すんだよ。こっぱみじんに!!破壊神シロ様だ!!見たか、あの校舎!ドガーン!ドガーン!お前のパフォーマンス、最高だったぞ!」
「壊して壊して、か」
「俺は、お前が全てを壊した後の世界がみたいよ、シロ」
「...」
「俺はこのイカれた世界が大っ嫌いなんだよ」
「シロ、こんなんやるの?」
「あぁ、できないんだ、それ。ブレインフィルズっていうんだ。ただしく作れたら固まるようになってるやつ。家に来るドクターから毎日やるように言われてる、その形になるように...そこの紙に書いてある形につくれって」
「何、お前どこか悪いの?診てあげようか?薬だせねえけど」
「俺は大丈夫と思ってる。でも悪いって言われてる。父さんも母さんも酷い目で俺を見てる」
「どこが悪いんだよ」
「頭」
「脳神経とかじゃなくて?」
「よく分からない」
「ああそういうこと。ネジぶっ飛んでるからな、シロは。俺はサヴァン症じゃないかと思ってるよ。まともに服も着れないしフツーの基本動作ができないから。あのわけわかんない超人的暗算能力のわりに、お前、俺以外とろくに会話もできないもんね。いや、俺と話せるから、そこは心因性か。でもな、そんなこたど〜〜〜〜だっていいんだよ」
「ふうん...」
「このブレインフィルズ?このツミキ...みたいなやつ?これ、シロにはできないのか?」
「全然」
「ちょっとやってもいい?」
「いいよ、俺こっちしてるから適当にやってろ」
「これをこうして...ちょっと邪魔だな...シロ、工具かりる」
「よし、これでいいや。ほら、見ろよ」
「え、」
「俺天才だな、いけっ!ペガサス、世界を壊せ!!ドーンドーン!」
「すげぇ、あり得ない...あの形にするのですら足りないはずなのに...どうして」
「普通に作るのだって、パーツが、足りなかったはずなのに...何でこんな複雑なものを、つくれるんだ」
「だって一応天才少年だから、お前に負けるけど」
「...うぅ」
「ん?」
「...気持ち悪い」
「え?って、おい!シロ!!」
「やめろって!」
「あ...痛...クロ...」
「何で壊すんだよ!!バカか?!お前は!」
「クロ...壊してしまった。悪い...」
「あぁそうだったな、お前は破壊の神様だったな」
「...」
「...もういいよ、今日は帰る」
「フェリス」
「は、はい...何でしょうか?シロ坊っちゃま」
「ブ、ブ、ブレインフィルズ」
「え?なんですか?」
「い、一度したことあるだろ、やり方知ってるだろ。フェリス、見せて」
「しかしあれは坊っちゃまがお医者様から完成させるように言われて...」
「こ、ここ、壊れたんだ」
「そうですか...では新しいものを2つ準備します」
「1つ、フェリスがやって、それを見せて」
「坊っちゃまできましたよ」
「あ...」
「これは、完成したものを見せたらいけなかったかしら...坊っちゃま?」
「馬...だ。う、馬だな」
「え、ええ」
「思ったより、か、簡単なつくり」
「ええ、少し頭をひねれば必ず坊っちゃまにもできるはずです、こちら置いておきますから。今日は家中の電気を止めてしまわれないよう、お願いしますよ。旦那様がお怒りになられる。どうやってるか、私にはそっちの方が分かりませんけどねえ...では、私失礼します」
「...」
「おかしいな...どうして、俺は、フェリスの作ったものは、気持ち悪くならないんだろう...あの時たしかに、気持ち悪くなって、それで...クロの作ったものを...気づいたら壊してた」
