2005 SBX参戦記 その3 西日本東部地区選手権大会(JSBA公認大会)2日目 ハチ高原 | HIRO'S DIARY vo3

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平成17年1月30日(日)西日本東部地区選手権大会 2日目(JSBA公認大会)SBX

 

ハチ高原スキー場(兵庫県)

天候 猛吹雪 気温-3℃~0℃  湿度60%~90%
雪中温度-3℃~0℃  雪面温度-3.3℃~0℃

 

午前7時起床。

先週のような筋肉痛は無く、体のダルさも特に無い。
 

しかし、ゲレンデは昨日からの吹雪でカチカチ。
 

視界も悪く、大会は大荒れの予感が・・・。

とりあえず、荷物をスタートエリアに置き軽くフリーランをする。
 

でも、とにかくスゴイ風で前が見えない。

体が温まった頃、インスペクションが始まるのでスタートエリアに戻った。


1本目は軽く流したが、コース上に雪が積もりスピードが出ない。
 

積極的に加速しないとスピードに乗らない。

3回戦は4ヒート目と早い事と、2本目に全開で滑って何とかリズムが掴めたので
まだ少し時間が残っていたが、早めに切り上げてスタートワックスを塗り
携帯酸素を吸って体力を温存した。

 




3回戦(6人×16組=96人)

3回戦からは、去年セミファイナル(準決勝の12人)に残ったシード選手が
各ヒートに加わった。

 

隣に、そのシード選手がいた。

 

でも負ける訳にはいかない。

神経を集中し、最初のバンクを見つめる。

 

 



「ライダースレディー?アテンション・・・・ ゴーッ!」

ゲートが勢い良く開き、各選手が一斉にスタートを切る!


しかしまたも出遅れた。 

 

最下位。


2連ウェーブで加速し、一気に3人を抜きバンクへ!

 

3番手!

前方にはシード選手がいる。 

 

何としても抜いてやる!

3連ローラーを抜け、ステップダウンで加速し右バンクへ。


次のステップダウンで思いっきりパンピングしてかなり追いついた。

 

ローラーを抜けるともう目の前。

 

手の届く所まで近づいた。

「ヨシッ!いける!」

最後のテーブルトップをハイスピードで抜けて一気に追い抜く。


ゴール!

 

2位! 

「ヨッシャーーッ!!」

まだ3回戦なのに、思わずガッツポーズが出てしまった。

2年連続3回戦で敗退していた事、目標でもあるシード選手をイイ感じで抜けた事
そして、次を勝ち上がれば全日本が見えてくる事。

そんないろいろな思いが、ガッツポーズに込められていた。

リフトで上まで上がると、T店長が待っていてくれた。


拳を軽く突き合せ、次への健闘を誓った。


4回戦(6人×8組=48人)

全日本の出場枠は21人。

 

これを勝ちあがれば、ベスト24に残れて全日本に大きく前進する。

 

何としても勝ち上がらなければならない。

しかし、この頃から天気は最悪の状態をむかえ、猛吹雪で前が見えず
しかも、トップでバンクに入らないと雪煙で前がまったく見えず
2位以下の選手がすべて転倒するヒートも珍しくない。


とにかく、スタートで前に出ないと勝利は無い。

「とにかく、好スタートを切ってトップでバンクへ。」

その一点に気持ちを集中してゲートに入る。

「ライダースレディー?アテンション・・・・ ゴーッ!」

しかし、その思いも虚しくまたも出遅れる。

必死でパンピングするも、最下位でバンクへ。


バンクに入る手前で、すでに何も見えず転倒者に巻き込まれて自分も転倒。


すぐに起き上がるも5番手。

 

しかも、2番手3番手4番手はかなり前方に・・・。
 
しかし決して諦めない。

 

こんなところで負ける訳にはいかない!


3連ローラーをパンピングし前方の集団を全開で追いかける。


そしてステップダウンへ。

その時、奇跡が起こった!

なんと、右バンクの手前で3人が接触。


その隙に一気にアウトからまとめて抜き去る。

 

2番手!

ステップダウンを抜けローラーを超え、最後のテーブルトップを全開で飛ぶ!


ゴール! 

 

2位! 

それはまさに奇跡だった。

 

バンクで転倒した時は一瞬諦めかけた。
 

でも、諦める訳にはいかなかった。

 

諦めた瞬間に全てが終わってしまう。

今までSBXに真剣に取り組んできた事に、そしていつも最後まで諦めずに
走り続けてきた事に対して、神様がご褒美をくれたのかもしれない。

「全日本に片手が掛かりましたよ!」

リフトを降りた所で待っていてくれたT店長が叫んだ。

「とにかく、何としても次も勝ち上がります。」

そう誓って、お昼からのクォーターファイナル(準々決勝)の準備をした。

お昼のインターバルは1時間の予定だったが、猛吹雪で視界が悪いのと
コース上に雪が積もり、その除雪作業とコース整備に時間がかかり
午後1時から再開の予定が午後2時まで延びた。

しかし、その間もT店長やDさんやチームの人達と話をしながら

リラックスする事が出来た。

しかし、油断をしていたら板や荷物が吹き飛ばされそうになるので
気を付けて見張っていなければならない。 

 

 

 

いらんところに気を使う。

そしてコース整備も終了し、いよいよ大会が再開した。


クォーターファイナル 準々決勝(6人×4組=24人)

ここで上位3人に入り勝ち上がると、セミファイナル(準決勝12人)進出が決定し
文句なしに全日本に行ける。

 

何としても勝ち上がり、スッキリと決めたい。

ゆっくりとゲートにスタンバイして神経を集中する。

 


吹雪で視界も悪く強風で飛ばされそうになるが
胸に手を当てて「絶対に勝つ!」と自分に言い聞かせる。

 

「ガチャン!」



「えっ?」


その時、いきなりゲートが開いた。

オフィシャルから一番遠い端のゲートに入っていた自分は
視界が悪く猛吹雪で、まわりの声が聞こえない状況で
スタートの合図に全く気付かなかった。

直ぐにスタートしたが前の集団は遥か前方。


しかも、焦りから第一バンクでミスをしてさらに大きく引き離される。


でも、諦めずに全開で攻め前の集団を追いかける。

しかし、全く話にならず最下位でゴール・・・。

「何してんねんっ!!」

しばらく状況がつかめなかった。

 

現実を受け入れる事が出来なかった。
 

ただ、勝ち上がれなかった事だけは事実だった。

「気持ちを切り替えて下さい。」

リフトを降りた所で待っていてくれたT店長にそう言われたが、自分の耳には届かなかった。

 

怒りのテンションはマックスに達していた。

ここまで辿り着くのに、予選落ちから始まって5年の歳月を費やした。
 

そして、やっと全日本に手が届く所まで来た。

こんな事で全日本をフイにしてしまったら、悔やんでも悔やみきれない。

怒りの中、ボードにスタートワックスを塗り、直ぐに始まる順位決定戦に備えた。


大事な板を乱暴につかみ、人混みを強引に掻き分けてゲートに向かった。

「くそーっ!くそーっ!くそーっ!」


「こんな事で負けてたまるかーっ!くそーっ!」

心の中で何度も何度もつぶやいた。


怒りは頂点に達していた。

 

目は完全につり上がっていた。

ゲートにスタンバイし、目線は最初のバンクに集中していた。

「何としてもトップでバンクに入ってやる!」

「ライダースレディー?アテンション・・・・ ゴーッ!」

勢い良くスタートを切ったが横一線!

 

6人全員がバンクのインに突っ込んだ!


団子状態でインに入った時、1人だけ抜け出し他の5人は
誰かの転倒に全員が巻き込まれた。

直ぐに立ち上がって再スタートし、3連ウェーブに向かったが前が全く見えない。


さっきの転倒でゴーグルが吹き飛んでいた。

猛吹雪の中、目に入る雪も風も気にしてなんかいられなかった。


前が見えなくても、無我夢中でゴールを目指した。

3連ウェーブを抜け、ステップダウン、右バンク、ステップダウン、
ローラーを抜けて、最後のテーブルトップの手前で

やっと視界が広がりゴールが見えてきた!
 

そして、テーブルトップを全開でジャンプ!

ゴール! 

 

でも、自分が何位だか良く分からなかった。

ゴールエリアには、他に1人しかいなかった。 

 

2位?



「××××××××××ーーーー!!」


その瞬間、言葉にならない雄叫びを上げた。

でも、それは決して歓喜などでは無く、自分自身に対する怒りの雄叫びだった。

セミファイナルに勝ち上がり、確実に全日本に行かなければならない大事な場面で
相手と戦う前に、自分が犯した大きなミス対しての自分自身への怒りだった。

そのミスに対して最低限のカバーは出来たが、自分自身への怒りは収まらなかった。


その後、リフトに乗ってスタートエリアへと向かった。

 

まだ、目はつり上がったままだった。

「OKですよね?勝ち上がりましたよね?」


「えっ?ダメだったんですか?勝ちましたよね?」

「・・・・・・。」

リフトを降りた所で待っていてくれたT店長はスタートエリアから
勝ち上がった事を確認していたが、自分がぜんぜん嬉しそうにしてなかったので
不安になって何度も確認した。

「もっと喜んでくださいよ!」


「なんかちょっと・・・なんて言うか・・・すみません・・・。」

まだクォーターファイナルでの事が、自分の中で理解出来ないでいた。


心の中で、ぜんぜん整理が出来ていなかった。

でもT店長が、自分の事のようにスゴク喜んでくれる姿を見て
少しだけ自分を取り戻す事が出来た。

「全日本ですよ!おめでとうございます!」


「ありがとうございます・・・。」

そう言って拳を軽く突き合わせたあと、2人は抱き合って喜んだ。

 


不覚にもヘルメットの奥の目は、少しウルウルしていた・・・。

その後13位から18位を決める最終順位決定戦に望んだが
気力も体力も限界を超えていた自分には、それを戦う力は残っていなかった。

一番アウトからスタートしが、バンクの入り口で弾き飛ばされ
アウト側のパウダーを少し楽しんだ後、バンクの出口で転倒。


最後まで諦めずにゴールしたが5位だった。

最終的には、総合17位で全日本の出場権を何とか得る事が出来た。

スタートエリアに戻り、少し休憩をした後、落ち着きを取り戻し
T店長とDさんに挨拶をして、荷物を抱えてゴールエリアへと向かった。


そこは、スタートエリアの猛吹雪とはうって変わって、とても穏やかな天気だった。

ファイナル(決勝)まで見ようと思って待っていたら

飛んでいったゴーグルの事を思い出した。

 

予備のゴーグルで滑っていたので思いっきり忘れていた。
 

って言うか、それどころではなかった。

幸いゴールテントに届いていたので、それを受け取りファイナルを見届けた。

優勝したのは、先週の静岡カップの1戦目の2回戦で一緒のヒートだったK村君だった。


昨年に続き2連覇だった。

 

B社のフルサポートの弱冠20才。

でも、今度また一緒のヒートになった時には絶対に勝ってやると思った。

ゲレンデを下り、駐車場に戻るまで体はもうフラフラで

普通にターンをするのも困難な状態だった。

 

コケないように滑るのが精一杯だった。

荷物を片付け着替えを済ました頃に、また悔しさが込み上げてきた。


この2日間でいろいろな事があった。

 

興奮状態はまだ続いていた。

いつまでも悔しがっても仕方ないので、温かいコーヒーを飲んで少し気を静め
いつも応援してくれている人達に電話で報告した。

みんな「おめでとう!」と言ってくれた。


「本当に良かったね!」って言ってくれた。
 

「よくがんばったね!」って言ってくれた。

その言葉を聞いて、初挑戦から5年間、諦めずに挑戦し続けてきて良かったと思った。

その後、チーム宿舎に寄ってT店長とDさんに挨拶をし、翌日から始まるハーフパイプに
出場するJちゃんに「一緒に全日本行こう。」って言葉をかけて帰路についた。

国道9号線は雪模様だったが、播但道に乗る頃には雪もやみ
福崎から中国道に乗り大阪へと向かった。

途中渋滞もなく午後11時大阪に到着。


いつものように洗車をして、午後11時30分、無事自宅に到着した。


総走行距離436kmの遠征終了。      

 

 

精神的にかなり疲れた。


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順位はともかく、何とか全日本のキップを手にする事が出来ました。

この大会には特別な思いがあったので、目標の一つを達成できて
今は嬉しいと言うより、ホッとしたと言うのが正直な気持ちです。

もちろん、まだ悔しい気持ちも残っていますが・・・。

ここで、この大会の想いや全日本への想いをすべて書いてしまうと
長くなってしまうので、後日ゆっくりと落ち着いて書き込みたいと思います。

T店長、チームのみなさん、KY2さん、244さん、Dさん、みなさんお疲れ様でした!


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今週は、白鳥高原でJCGM(ジャパンクロスゲームマスターズ)の大会があります。


ナショナルチームメンバーをはじめ、日本のトッププロが集結する大会です。

3年ぶりに参戦するんですが、何としても土曜日のアマチュア予選を勝ち上がって
日曜日に開催される、プロとの戦いに望みたいと思います。

 

 

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