2005-2006 ニセコレポート その6 | HIRO'S DIARY vo3

HIRO'S DIARY vo3

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1月3日(水) 天候 大雪 気温 -8℃

 

今日も最後に朝食を食べ滑る準備をして玄関前に行った。

 

「うわー! スゲー!」

 

ワイス組が車の雪降ろしをして、荷物を積み込み準備をしている間にも

すでにタイヤが半分隠れるくらい雪が積もった。

 

そんな中、ブーツを埋もらせながらザクザクとゲレンデに向かった。

 

途中にあるラーメン屋の「ロッキー」が雪まみれだった。

 

 

「リフト券買ってきま~す!」

 

Yちゃんがリフト券を買いに行ったので待っていたら

誰かがウェアーをツンツンと引っ張った。

 

誰? 誰?

 

「お金が足りません・・・。」

 

Yちゃんが悲しそうにこちらを見ている。

 

「はあ??」

 

今回は財布を持ってきていたが、中を確認しなかったみたいで

いつものようにお金を貸してあげた。

 

朝一から大ボケをされた後、リフトを乗り継いで一番上に向かった。

 

下から見上げるダイナミックコースは一面のパウダーバーンで

しかも、リフトがまだ動いてないのでノートラック!

 

そして、ラッキーな事にまだ10人ほどしか並んでいない。

 

もちろん、スグに並んでリフトが動くのを待つ事にした。

 

幸い5分ほどで動き出したので、すぐにリフトに飛び乗り

ノートラックのゲレンデを真下に眺めながらワクワクして上に向かった。

 

そして一面のパウダーパーンに向かってドロップイン!

 

自分が上げたスプレーが顔にかかる。

 

気持ちいい~!!

 

何本か気持ちいいパウダーを満喫し、ラージコースを抜け白樺コースに向かった。

 

いつもならすぐに辿り着くが、人が少なくて積雪も多いので

途中のフラットな所でパウダーに埋まり止まってしまった。

 

嬉しいやら、悲しいやら。

 

なんとか白樺コースに入り、いつもより広くてフカフカのパウダーエリアを何度も満喫し

更に新たなパウダーを求めて、今度は林間コースの尾根に向かった。

 

ここも人が少なく、ノートラックのツリーランを目一杯楽しんだ。

 

 

写真を撮ろうとすると、いかにもパウダーを上手く滑っている様にポーズを取るYちゃん。

 

 

止まってるのバレバレやで!

 

そんなツリーランを食い尽くした後お昼になったので

I君とO君と待ち合わせをしている「ヒュッテキングベル」に向かった。

 

先に着いていたI君達が席を取っていてくれたのですぐにお昼を食べる事にした。

 

「Yちゃんはお金が無いから、お昼ご飯無しやな。」

 

ちょっと意地悪で言ったら

 

「お願いです、お金を貸してください、神様~!」

 

って言われたので、気分がよくてまたお金を貸してしまった。

 

(念の為に書いておきますが、もちろん貸したお金は宿に戻ってから

   いつもちゃんと返してくれますので誤解のないように)

 

しばらくのんびりと休憩したあと、表に出たらさっきより更に雪が強く降っていて

上部のリフトが止まっていたので、センターフォー沿いを軽く流す事にした。

 

途中でI君の板とYちゃんの板を交換して滑る事になり

それぞれがお互いの板にチャレンジした。

 

140cmの板を履いたI君はクルクル回って面白いと言い

身長より10cm以上も長い160cmの板を履いたYちゃんは

それなりに上手く滑っていた。

 

ジタバタすると期待していたので、ちょっとガッカリ。

 

下に着いて板を元に戻して、その後何本か滑ったあと

今日宿を移動しなければならないI君とO君が宿に戻ったので

小さな可能性に掛けて、ゴンドラ下のパウダーを滑りに行った。

 

少し荒れていたが、ゲレンデよりいいコンディションで滑る事が出来た。

 

そして、日が暮れて視界も悪くなってきたので宿に戻る事にした。

 

一番下まで行って、板を外していつもの様にハイタッチ!

 

「帰りにコンビニに寄っていいですか?」

 

「いいよ」

 

そしてコンビニに向かって歩いて行き信号待ちをしていると

 

「え~と、え~と、何買うんでしたっけ?」

 

「知らんがな!」

 

いくら神様でも、人が買いたいと思う物なんて分かる訳がない。

 

でも、庶民に優しい神様は何を買うつもりだったか一緒に考えた。

 

「歯磨き粉?」

 

「違いますぅ~」

 

「ホッカイロ?」

 

「違いますぅ~」

 

「チョコレート?」

 

「違いますぅ~」

 

「あっ! 分かった! バンドエイドやろ!」

 

「あっー!そうですぅ、当たりです! さすが神様~!」

 

「ここの指が、サカムケになってて痛いんです~っ!」

 

「でも、やっぱりもういいです」

 

「なんじゃそら!」

 

滑って疲れてるのに、疲れが更に倍増する。

 

そんな安モンの漫才のような会話をしたあと、無事に宿に戻った。

 

今日も美味しい夕食を食べたあと「五色温泉」に連れて行ってもらった。

 

 

温泉から帰って、いつもの様に飲み会が始まり

 

「今日のゲレンデは、今までニセコに来た中で一番イイ雪で最高でした!」

 

という話をずっとしていた。

 

いつも年末年始しか来れないけれど、今年の年末年始は2月並の降雪で

今まで見てきたいつもの景色を変えていた。

 

午前0時30分、就寝・・・。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

1月4日(水) 天候 雪 時々 雪 気温 -9℃

 

今日はYちゃんが、お昼のバスで帰ってしまうので

少し頑張って早めに朝食を食べ、テキパキと滑る準備をして玄関前に出た。

 

少し天気が悪かったが、とりあえずピークに登る為にリフトを乗り継いで

一番上まで登ったが、やはりピークの入口は閉まっていた。

 

仕方がないので、花園コースに移動してストロベリーを滑る事にした。

 

花園の方が天気が良くて視界も良好だ。

 

リフト乗り場にいる馬たちも、元気にエサを食べていた。

 

 

今日帰ると言うのに、Yちゃんはいつもの様にハイテンションだ。

 

 

ストロベリーを2本滑り、花園第2リフトを降り左に折れ

今年一押しのツリーランエリアに向かった。

 

少しだけ滑った跡があったが、奥に行くとノートラックのバーンがあった。

 

 

 

「先に滑ってもいいよ!」

 

いつも先に滑って、オイシイ所を持って行くのでYちゃんに言ったら

 

「止まってしまうかもしれないので、後からついていきます」

 

折角のノートラックなのに勿体ない。

 

という事で、お言葉に甘えてお先にドロップイン!

 

腰まで埋まるディープパウダーを、ノンストップで下まで滑り降りた。

 

もちろんYちゃんも、すぐに後からついてきた。

 

気持ちいい~!!

 

思わず2人で大声をあげてしまった。

 

そして、ホリデーコースに合流してゴンドラ乗り場に向かった。

 

今日は「朝青龍親子」 がいなかったので、気持ちよくショートターンで滑って降りた。

 

途中のフラットな所で、Yちゃんがいつもの様に止まりそうになったので

斜面を上手く使って加速する方法を教えてあげたら、止まらずに最後まで滑る事が出来た。

 

「ヤッタ~!ストックが無くても止まらずに滑れました~!」

 

って、その前にキチンとワックス塗った方がいいで。

 

その後ゴンドラに乗り、時計を見たらそろそろ戻る時間だったので

最後にメローな感じでのんびりと気持ちよく滑って一番下まで降りた。

 

「じゃあね~!」

 

って言ったら、スゴク焦っていたので宿まで一緒に帰る事にした。

 

宿に戻ってから着替えをして、Yちゃんが荷物をまとめるのを待った。

 

家に送る為に、ボードケースにボードと荷物を詰め込んでいたら

 

「あれ~?なんか少ないな~?」

 

「 あっ! ウェアー入れるの忘れてる!」

 

「って、一番大きな荷物やんけ!」

 

部屋に忘れたウェアーを取りに行き、また詰め込みだす。

 

「洗濯物が入らないです・・・」

 

「まとめて袋に入れんと、バラしたらいいやん」

 

「あっ、そうか! 頭イイ~!」

 

「って誰でも分かるちゅうねん」

 

そんなドタバタがありながらも、なんとか荷物をまとめてバスターミナルに向かった。

 

宿の前で見送ってもよかったが、超々方向音痴のYちゃんは宿を出てまっすぐの道も危うい。

 

その証拠に31日にみんなで行った「ひらふ亭」に、翌日自分で行った時に

まっすぐ行くだけの道をどうやって間違えたのか、考えられないような大回りをして

ファミリーゲレンデを通ってやっと辿り着いた。

 

という事で、心配なのでバスターミナルまで一緒に行く事にした。

 

待合所でしばらく待っていると、千歳空港行きのバスが到着した。

 

「あれ!無い!無い!無いです!」

 

バスに乗ろうとしたら、お約束のようにバスのチケットを無くしていた。

 

「ウソやん」

 

「無くしたらダメだと思って、さっきまでしっかりと手で握っていたんです」

 

「信じてください、本当なんです!」

 

Yちゃんがカバンの中を探している間に

急いで待合所に戻って、イスの下や受付の所を探した。 

 

でも無い。

 

「いつも携帯電話を入れてる、小さいケースの中とちゃうんか?」

 

「あっ!ありました~!神様スゴ~イ!」

 

「って、全然スゴないわ!お前がどんくさいだけや!」

 

最後の最後まで、お騒がせのYちゃんだった。

 

そしてバスは、帰るのが嫌だと言う半泣きのYちゃんを乗せて

無事に千歳空港に向かった。

 

と思ったが、途中の休憩所で降りてトイレに行って帰ってきたら

同じバスがいっぱいあって、どのバスだか分からなくなり

運転手の顔も乗客の顔も全然覚えて無くて、パニックになったらしい。

 

それでもなんとか千歳空港まで行き、無事に家に辿り着いたみたいだ。

 

もし違うバスに乗ってまたニセコに戻って来たら

 

「初めての一人旅。Yちゃんニセコで大ボケ連発物語」

 

最高の形で完結出来たのに、チョット残念な気もした。

 

そんな最後まで大ボケのYちゃんを見送ったあと

疲れ果てた体を引きずるように宿に帰り

お昼も食べずに、そのまま夕食の時間まで寝てしまった。

 

そして、なんとか夕食の時間に起きて今日も美味しいご飯を食べた。

 

今日は温泉号が出ないので、宿のお風呂に入って飲み会までまた寝た。

 

少し遅れて飲み会に参加して、最後の最後までお騒がせの話をしたら

みんなにウケて結構盛り上がった。

 

いろんな意味で疲れ果て、午前0時15分就寝・・・。