【ロンドン=岡田章裕】先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は3日午後(日本時間3日夜)、世界的な金利上昇と原油高の影響を注視し、欧米を中心に高まるインフレ懸念に対処することを盛り込んだ共同声明を採択して閉幕した。

 声明は、中国に通貨・人民元の改革を一段と進めるよう求め、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の進展も促す見通しだ。

 G7開幕直前に1ドル=120円を上回った円安に言及はされず、G7として事実上、容認する見通しだ。

 G7の共同声明は、日米欧の政策協調の焦点が、世界同時デフレを防ぐための金融緩和から、欧米を中心としたインフレ懸念への対処に移ってきたことを示す内容となる見込みだ。デフレに悩まされてきた世界経済が転換点を迎えたことを示す狙いがある。

 同時に、インフレ懸念を背景にした金利上昇が、新興国や途上国の資金調達や企業の生産性向上の障害となり、世界経済に悪影響をもたらす可能性が出てきたため、G7が協調して監視を強めることでも一致する方向だ。

 原油高に関しては、需給環境を改善するために、油田開発や石油生産への大幅な投資で供給力を増す必要性を指摘し、鳥インフルエンザについてG7各国が資金面で協力して対処していくことも盛り込む方向だ。

 来年1月末に退任予定のアラン・グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、18年余りの任期中で最後のG7となり、各国から業績と手腕を称賛する声が相次いだ。

(読売新聞) - 12月3日21時41分更新