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【回顧録0192】
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一ヶ月遅れで届いた雑誌には、この時の写真と期待を込めた記事が載っていた。

「この記事を嘘にしたらシャレになんないな」

みんなの顔を思い浮かべながら苦笑いした。



メキシコに来て3ヶ月が過ぎようとしていた。

これといった進展もなく、相変わらず試合は組まれなかった。

午前中のウエイトトレーニング終わってしまえば、他にやることがない。

ジムの帰り道、ビーチで日焼けするのが日課になっていた。



いつものようにビーチで寝転んでいると、頭の上を耳慣れない音が何度も往復するのが聞こえた。

蹄の音?

気にはなったが、あえて目をつぶったまま無視していた。

突然暗くなる。

目を開けると、オレの顔を覗き込んでいる馬と目が合った。

驚きすぎて動けない。

「ここで何してるんだ?」

馬が英語で話しかけてきた・・・訳はなく、鞍上の制服を着た男が厳しい顔でこちらを睨んでいた。



馬を刺激しないようにゆっくりと起き上がる。

「日焼けしてるんだ。」

そう言うと、男は少し苛立ったように続ける。

「なんで毎日いるんだ?ID見せろ。」

男は国境警備の騎馬隊だった。

ウエストポーチからパスポートを慎重に出して男に渡す。

「バケーションか?」

「そうだよ、ココが気にいってる。」

観光ビザで入っている以上、そう答えるしかない。

「そうか・・・トラブル起こすなよ。」

苦々しくそう言って、男は颯爽と駆けていった。



返されたパスポートを改めて見る。

ふと重大なことに気がついた。

もうすぐビザが切れる・・・。

オレはあわててダミアンの家へと向かった。



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◇イベント、ライブ出演情報◇
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○3/6(日)梅屋敷【UOYA】
○3/7(月)蒲田【串猿】
○3/13(日)渋谷【ヘッドロックカフェ】
○3/31(木)赤坂【ふらっとんcantina】
◇4/4(月)蒲田【串猿】
◇4/17(日)台北【詳細後日】
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