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【回顧録0132】
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まもなくジムに到着。

マイクに続いて中に入ると、その光景に度肝を抜かれた。

トレーニングをしている全ての人間が、トップビルダーのような身体をしているのだ。

「アイツらはレスラーなのか?」

思わず小声でマイクに尋ねる。

「いや、一般人だ。」

当たり前のように答えるマイクの様子に、改めて欧米人との体格の差を思い知った。

「こりゃあ、エライとこに来たな…」

思わず心の中でつぶやいた。



着替えとストレッチをすませると、マイクが手招きをする。

「今日のお前の身体のサイズとか、挙げられるMAXの重さを記録しておこう。」

この頃のオレは95kg程度。

それを見たマイクが言う。

「最低でも20ポンドは増やさないとな。OK、今日は胸と肩のトレーニングするぞ!」

そう言いながらベンチプレスの台に向かって歩きだした。



メキシコでもそれなりにトレーニングを積んできた自負はあった。

だがそれが甘かったという事を思い知らされる。

まさに地獄のトレーニングだった。

「どうした!?この根性なし!」

力尽きそうになるとマイクが耳元で叫ぶ。

「うるせえ!」

日本語で叫びながら、気がつけば3時間が過ぎていた。



帰りの車の中、文字通り精も根も尽き果てたような顔のオレにマイクが話しかける。

「明日は背中と腕のトレーニングだ!大丈夫か?」

その顔は少し意地悪気(笑)

「全然平気だよ!」

オレは精いっぱい強がって答えた。


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