蒲田・串猿、ご来場ありがとうございました♪

いつもの顔、初めての顔・・・みんなの顔に会えるのは月に一度の楽しみです(*^^*)

ホントは全国色んなところに行ってライブができればいいんだけど、なかなか難しいのが現実(´Д`|||)

それでも鋭意検討中なので、それまでは蒲田・串猿でお待ちしてます(^^)

来月は13日!

時間がある方は是非遊びに来てください♪



そして今週金曜日はボリショイ選手企画ライブ水道橋・『ふらっとんTIMES MUSIC JAM』

◆4月26日(金)
『ミュージックジャム Vol.27』
19:00オープン  19:30スタート
場所:ふらっとんTIMES 
(文京区本郷1-13-1 COAビルB1F)
電話:03-5840-8466
料金:予約2000円、当日2500円
※ワンドリンク付き
出演:コマンド ボリショイ、ハヤブサ、矢口壹琅、Leon

こちらも毎月恒例です(^^)

ボリショイ選手らしいアットホームな空間をぜひ一度感じてください(*^^*)

※この回顧録は2012年4月20日から連載されています。
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一方、両親も必死でオレの行方を探していた。



同期のスーパー・ストロング・ダッコちゃんの部屋にも数日間世話になったのだが、オレがいない時に母が訪ねて来たらしい。

いきなり上がりこんで、押し入れに入れてあったオレの荷物を見つけ

「これ、ウチの息子のですよね?息子はどこですか?!」

と詰め寄られたと言っていた。



延長の実家にも

「ひごずいきの母ですけど、ウチの息子のの居場所はご存知ないですか?」

と電話をかけていた。

延長のお母さんは「ひごずいき」の意味は分かったが、何の事だか分からず困惑したらしい。

ウチの母は母なりに、本名を言ってもわからないだろうとリングネームを言ったのだろうが、かえって難しくしてしまったようだ(苦笑)

なにはともあれ、みんなのおかげで両親の追跡からも逃げきれた。



そんな生活も5日目・・・入門テストは翌々日に迫っていた。







入門テストのノルマはなんとかクリアできそうだった。



問題なのは財布の中身。

日給1万円とはいえ、その中から毎日の食費などはどうしても必要な出費だ。

結局5日間で貯まったのは45,000円ほど。

当時は格安航空会社などなく、熊本ー羽田間の料金は最低でも55,000円。

どう考えても足りなかった。



付き合いのいい延長は、オレと一緒に行ってくれるつもりだった。

2人で考える。

「どがんするや?」

今のようにネットもなく、とにかく時刻表やパンフレットを手当り次第調べた。



これといった手がかりもなく2時間が経過。

諦めムードが漂い始めたとき、一筋の光明が差した。

「これ!行けるかも!」

延長の声が響く。

手にしていたのは夜行バスのパンフレットだった。








【博多駅発 新宿駅着 往復29,800円】

この文字が目に飛び込んで来たときの感動は今でも忘れない。

「おおっ!・・・ちょっと待って、熊本から博多までは・・・」

そう言って調べた運賃は5,000円ほど。

「鈍行なら行かるっぞ♪」

「おーっ♪」

・・・まるで入門テストに合格したような勢いだった(苦笑)

翌日、延長と二人で熊本駅から博多駅へ・・・0泊3日の挑戦の旅が始まった。



夕方に博多を出たバスは、翌朝8時に新宿駅西口に到着。

慣れないバス移動で寝不足ではあったが、今から入門テスト受けるという興奮で気持ちは高ぶっていた。

「道場ってどこや?」

延長に聞く。

「本川越って書いてあるね。」

「本川越?・・・どの辺りやろね?」

路線図を見上げた。



数分後、顔を見合わせるオレ達がいた。








「なかね・・・。」

「うん・・・見当たらんね・・・。」

この時オレ達は、川越が埼玉県だということを知らなかった(笑)

当然、都内の路線図を見ていても見つかるはずがない。

・・・というより、東京の路線図はオレ達には難し過ぎた(苦笑)



そもそも熊本や長崎で育ったオレ達には"私鉄"という概念がなかった。

ましてや、一つの街に駅がいくつもあるなんて考えたこともない。

本川越駅は西武新宿線。

そんなことは思いもよらず、ひたすら路線図とのにらめっこを続けた。



見つけられないまま2時間が経過していた。

リング上のハヤブサとミスター雁之助しか知らない人たちは意外かもしれないが、実はオレ達はとてもシャイだ。

当時は今に輪をかけてシャイで、駅員さんに聞く事ができなかった。

入門テスト開始時間の午後1時は、刻一刻と迫ってくる。

焦るオレ達。

意を決して駅員さんに声をかけた。










「本川越は西武新宿線だね。西武新宿駅は東口を出て・・・」

にこやかに説明してくれる駅員さんの顔を、睨みつけるように聞き入った。

「じゃあ、気をつけて!」

そう言って見送ってくれた駅員さんの笑顔がひきつっていたのは、気のせいじゃなかったのかもしれない(苦笑)



駅員さんの指示にしたがって、なんとか西武新宿駅に到着。

無事に本川越駅についたのは12時少し前だった。



駅を出て辺りを見渡す・・・そして顔を見合わせた。

もうお分かりだと思うが、オレ達が道場の場所を知っているわけがない。

だが、躊躇している時間もない。

「とにかく聞こう!」

道行くひとに声をかけた。



プロレスの道場なのだから、地元の人はみんな知っている・・・そう思っていたが、そんな期待は見事に裏切られる。

「わかんないです。」

「知りません。」

そっけない返事が次々と返ってきた。








旗揚げして1年のインディー団体で、大仁田厚の知名度も今ほどではない時代。

いま考えれば当然のリアクションだったが、当時のオレ達は「東京の人は道も教えてくれない」なんて憤慨したの覚えている(苦笑)

そもそも川越は東京じゃないのだが(笑)



途方にくれたオレ達は駅前に戻った。

「どがんする?」

そうしている間にも時間が過ぎていく。

なす術なく立ちつくしていたその時、救世主が現れた。



ラグトップにイージーパンツ姿で肩を怒らせて歩いていく男。

再び延長と顔を見合わせた。

「アイツ絶対そうだ!」

急いでその男の後を追った。



歩く事10分弱、遂に道場にたどり着いた。

商店街のアーケードの中にある道場は、イメージとはずいぶん違っていた。

外観は二階建てのブロック造り。

正面は何かのショールームのようにガラス張りで、半分くらいまでシャッターが降りていた。







そのシャッターの前に長机がひとつ置かれ、その前が人だかりになっている。

「あ!」

延長と顔を見合わせたのは何度目だろう。

二人とも履歴書を書いていないことを思いだした。



あわてて駅に戻り3分間写真で写真を撮り、コンビニで買った履歴書に貼り付ける。

入門テスト受けるための体格基準が180センチ、75キロ以上だったから、体重は20キロほどサバを読んだ。

道場に戻り、受け付けに履歴書を出したのは12時45分を回っていた。



履歴書を見ながら受け付けの男性が言う。

「受け付け番号は?」

「へ?」

「いや、受け付け番号。」

本来ならば入門テストを受ける為に、あらかじめ履歴書を送って書類審査を受けていなければならなかった。

腹をくくった。

「オレ達、熊本から来たんです!テスト受けさせてください!」

「・・・わかりました。中に入って着替えてください。」

意外なほどあっさりとしていた。








道場の中に入ると、2月だというのに蒸せ返るような熱気で溢れていた。

隅で着替えながら、周りの様子をうかがった。

ざっと数えても40人以上。



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◇イベント、ライブ、出演情報◇
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●4月22日(月)蒲田[ハヤブサと呑む改]
●5月4日(土)池袋[フミロックフェスティバル]
●5月5日(日)高田馬場[お楽しみはこれからだ!]
●5月13日(月)蒲田[ハヤブサと呑む改]
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