子どもってほんとに罪がなくって、いいなあ。
まだ学校にも行かない小さな子がお父さんより前を走っている姿なんて、微笑ましくてかわい。手と足とのバランスがあってなくて、体全体の調節もうまくいってないのだけれど、それを何とか一生懸命合わせようとしながら、得意になって走っているあの姿。あれはもう芸術に近い。
小学校に入ると、真新しいランドセルを背負った1年生になります。まだまだ、あどけないものです。ランドセルを背負うのも身に余ります。雨降りなら傘もさして、右、左に体を揺らしながら歩きます。そういう姿を見るのが私の楽しみです。私が小学生の下校見守り(パトロール)をしているのは、ただただ子どもたちのその姿に感動するからです。
1年生は何でも未経験のことばかりです。雨降りだって不思議なことでしょう。必ず水たまりの上を歩いたり、側溝の中に入って水の流れを止めて見たり。大人なら何とも思わないことを気に留めるのです。そういう感じる心を大事にしたい。
私は教員を退いてから、地域の子どもたちをずっと見守っていました。小学6年生の時の子が、大学生で、時々コンビニでアルバイトをしているのに出会います。みんな立派です。私はいつも「立派になったねえ」と言います。私はほんとにそう思っていますし、それがとてもいい言葉に思うからです。
今日もパトロールが終わった帰り道、一人の中学生に出会いました。
1年生の時、よく遊びよく話した子です。「えー、今、中学2年だって」かわいい男の子で、印象に残っている子でした。名前もしっかり覚えています。ほんの少し、話し合っただけですが、子供の成長を見るのも楽しみです。やっぱり「りっぱになったねえ」と言って別れました。
物はみな変わります。ずっと今のままでありません。もし、今苦しくても、ずっと今のままではありません。変化するから生きていけます。希望を持ちましょう。
人間も成長します。子どもたちの立派になった姿を見るのが私の一番の楽しみです。
近所のヒマワリ。私と同じ背丈。私の方を見ていました。