田中優子(江戸学。前法政大学総長)と松岡正剛(編集工学研究所長)の対談
「日本問答」(岩波新書、2017)は面白い。
その第7章 物語とメディアの方法
3節目 江戸の寺子屋と学問熱 p268-276
を読み返しています。
・技能として必要なことを習得する
・競争という感覚ではなく好奇心からの学び
・自分の意見を持つことが面白くなっていく
・先生と関係をつなぐことができるということも大事だった
ハンガリアにおける日本史の教科書(英語、TUTTLE,1997版)
は、標準的な日本史です。
江戸時代の寺子屋の発達を明治維新以降の日本の発展の基礎だったといういわば定説です。
p248
1780年以降で寺子屋は全国で1000以上あった。
ところで、鹿児島県(江戸時代は薩摩藩)には、寺子屋は無かった。
その代わりに「郷中教育」があって、武士を鍛錬した。
「郷中教育」に関しては、明治維新の精神的な基礎とも評価されますが、この件は
稿を改めましょう、1冊だけ手元の本を挙げておきます。
九州大学名誉教授安藤保先生の本です。(南方新社、2013)