郷原茂樹「大隅隼人」(南風図書館、2022年)を読み返しています。

←2446(6月2日)

 

その第2章(p42-p75)を再読して、手元にある関連図書を並べてみた。

 

 

郷原は、日本書紀の神功皇后(巻第8)に注目する。天皇以外で独立の巻をたてられているのはこの神功皇后だけです。

神功皇后については、吉重丈夫〈2020年〉の冒頭に詳しく取り上げられている。

郷原は、神功皇后の(軍事ではなく)商業的な意図と結果に着目しています。

 

 

郷原が、西都原で日高正晴(当時の資料館長)に取材しています。

日高(鉱脈社、2003年)の第1部第5章第3節では、

西都原周辺の首長墓の政治的意義についてまとめています。

 

 

郷原が、古代の「馬」について神功皇后の役割に注目した。

北郷「日向の巨大古墳」(鉱脈社、2017年)では、

駅と馬・牛馬生産に触れています。(下巻・5章)

 

 

郷原は、日向・大隅の巨大古墳の制作過程を考察して、「古墳屋」の存在を指摘します。

馬の生産・流通を担当していた馬喰との関連も説きます。

工学の分野から古代を考察する長野正孝は、前方後円墳を

「公設市場・接待場・宿泊施設」と位置付けた(PHP新書・2015年。p173)

 

 

Diamondの

GUNS,GERMS&STEEL(1997.改訂版は2017)の第20章で

日本を取り上げています。古代の韓半島と日本との強いつながりに触れています。

(p443-469.邦訳には改訂版20章は含まれていません。