寺岡直人「文明に抗した弥生の人々」(吉川弘文館、2017)

の著者の研究は、4年前にテレビで聞いて知った。

 

 

巻末の「参考文献」では、明治以降の考古学研究の主要な文献を

18ページにわたり網羅しており、

戦後における各地の発掘調査結果を踏まえている。

 

著者は、関西の生まれで、現在は関東で教鞭をとる。

本書では、「西日本」と「東日本」という対比、日本で文明が西から東へ向かった

という立論に疑問を呈している。関西における遺跡から縄文式を守り

大陸から入ってきた「弥生文化」に対抗してきたという。

 

以下、手元にある関連図書を挙げ、先史時代への新たな視座を得たい。

 

 

新東晃一「南九州に栄えた縄文文化」(新泉社、2006)では、

鹿児島県の上野原遺跡における縄文文化の痕跡をまとめている。

 

 

フランスの人類学者レヴィストロースの膨大な著作は翻訳されていますが、

この「月の裏側」(中央公論新社、2014)は、訪日の際の講演集です。

そのうちでも、「知られざる東京」は、九州における著作の序文です。

 

 

田中英道は、西洋美術史を専門としていますが、その先史時代の形成に関する

論考は注目される。中核は、関東から関西へ移動したという。

手元のものは、育鵬社・2020年です。

 

 

オーストラリアで歴史学を講ずるブレイニ―の世界史。

p31.九州における陶器は紀元前10500年に遡り、中国や朝鮮半島より

古いという。