※フェースブック 2018.12.29 に投稿した。

 

【高城町史】

平成元年(1989)作成の「高城町史」。

A4の2段組で1145頁という厚さです。

 

「高城町」は、現在は(宮崎県)都城市に編入されています。

この町は、戦国期に肝付兼重が拠点とした城があり、2017年5月「高山歴史研究会」(肝付町)の現地視察に出かけた際に郷土資料館で購入したのです。2500円。

 

編集後記で「高城という郷土を座標として、そこから日本史の流れを展望し・・地域史作りをねらった」という。

昭和40年代に、鹿児島県や宮崎県下の市町村で町村史が作成され、私も大隅半島を中心に何冊か読みましたが、本書は群を抜いた内容だと思います。

 

町史編集に着手したのは1972年というから完成まで17年の長期間を要している。

 

1952年の文化財保存委員会の設置まで遡るという。昭和4年(1929)に作成した謄写印刷の「高城史」を参考とした。

 

編集委員長の野口徳次1908-1999という人が精力的に作業の中心になった。野口氏は、高城出身の画家ですが、記録映画の監督などを手掛けている。本書では、冒頭から第15章まで、ほぼ半分を野口氏が担当した。

 

26章(満州事変から太平洋戦争まで)の執筆が困難だったという。

第16章は、西南の役について書いていて生々しいです。