※フェースブック 2018.12.25 に投稿した。
横山源之助「明治富豪史」(ちくま学芸文庫、2013)です。
その要旨を出版社サイトからコピーします。
「富国強兵、殖産興業といったことばで語られることの多い明治日本の「近代化」。しかし、国力の増強を図ることは、同時に貧富の格差を生み出すことでもあった。工業国日本の歯車として庶民がひたすら働き続ける中、新興企業家たちは「先見の明」によって甘い汁を吸い、富を蓄積していく。いわく贋札の発行と両替、政治家との癒着、金融・株式の支配、戦争特需…。三菱、三井、住友、安田、日産等々、実業界の歴史に燦然と輝く財閥・企業グループ創業期の実態に、『日本之下層社会』で搾取され、貧困にあえぐ人々の姿を描いた著者が迫る。社史には決して書かれることのない明治裏面史。」
横山源之助は、1871-1915.
「日本之下層社会」1898年は、社会福祉の歴史で触れられる名著です。
富山県出身ということで私には親近感がある。
P34
「薩摩の勢力が政府の中心じゃったから、薩州出の実業家は、いたるところ羽振りを利かせていた」
写真右側、
石牟礼道子「苦海浄土」は、水俣病に関する記録です。
1972年に刊行され、手元にあるのは2004年版です。
石牟礼道子は、2018年2月に90歳で亡くなった。
同じ熊本県人である渡辺京二による詳しい解説がある。p364-386.
水俣病研究者の原田正純による解説p387-408が続く。