蝿の帝国
副題：軍医たちの黙示録
（帚木蓬生）
（新潮文庫、２０１４年）を読んだ。
１５のタイトル：
空爆、蝿の街、焼尽、徴兵検査、偽薬
脱出、軍馬、樺太、土竜（もぐら）、軍医候補生
戦犯、緑十字船、突撃、出廷、医大消滅
印象に残る個所。冒頭数字は、ページ数。
５８ 原子病かかった者は、意識がずっと確かじゃけん、よけい可哀相です
７０ なんとか生き残った人々にとって、まとわりつく蝿など苦にもならない
２８７ 発疹チフス死亡率は１０～１５％
３１６ 理屈はそうですが、理屈が通らないことをするのがソ連です
３５５ 医学生における学徒出陣
５１２ 軍医の仕事とは、死亡診断書書きなのか
５１６ ８月１５日の終戦は、私にとっては遅すぎた感があった