茅葺き屋根の山門が風情を誘う寺《法然院》 | 乗り鉄親爺の寺巡り

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鉄道大好き親爺が列車や車で、写真を撮ながら、時々計画を立てて、大好きな作家五木寛之さんの「百寺巡礼」のように全国の寺巡りをしています。

おやじの百寺巡礼

         ≪NO55≫

 

法然院(ほうねんいん)萬無教寺(ばんぶきょうじ)

        《京都市

        令和6年3月5日(火)

 

銀閣寺を出て

銀閣寺道を下り

琵琶湖疎水分流が流れる

橋のたもとを

左に折れると「哲学の道」です。

この道は若い人たちには大人気の通りです。

 

 

この哲学の道を若王子神社に向かって歩き

洗心橋を渡り

道標通りに「法然院を目指します。

 

 

約10分で

法然院入口に着きました。

雨に濡れた参道を登り、左に折れると

突然

茅葺の山門

現れました。

 

なんと風情あるお寺でしょう。

参道脇の石柱には

不許葷辛酒肉入山門

(ふきょくんしんしゅにくにゅうざんもん)

と書いてありました。

葷辛」というのはニンニク,ニラ,ネギなどの

においのきついものらしいです。

 

つまり、酒や肉、辛く臭うものを食べて

入山してはいけないということの様です。

 

この石柱は禅寺でよく見ます。

後日訪ねる

黄檗宗大本山

萬福寺の門前にもありました。

石段を上り

山門をくぐると

白い盛砂が見えました。

百砂壇(びゃくさだん)

と言います。

壇はあくまで象徴的に表現された「」で

本堂に向かう参拝者は

その間を通ることで

身も心も浄められるのだそうです。

 

そして左に土蔵造りの

経蔵(きょうぞう)がありました。

中を見ることはできませんが

大蔵経という

七千枚の版木

納められているそうです。

方丈(ほうじょう)へ向かう参道の石畳が

雨に濡れて

とてもきれいでした。

法然院では

一に掃除」「二に勤行」「三に学問

というそうで

本当にきれいに掃除ができていました。

 

参道脇の岩洞の中に「地蔵菩薩立像

安置されていました。

 

本堂には入れませんが

玄関には

立屏風が迎えてくれています。

 

経蔵の裏手のある

多宝塔です。

 

院内の庭をひと廻り散策し

再び山門を目指します。

 

茅葺き屋根の苔

雨に濡れて

それはそれはきれいでした。

 

そうだこの法然院には

あの「谷崎潤一郎夫妻の墓

あることを思い出し

墓地を目指しました。

 

枝垂れ桜の木の下を目印に

見つけることができました。

 

思いのほか小さい石墓でしたが

」と「」の文字が

雨に濡れて光っていました。

 

」の方が潤一郎の墓でした。

 

小雨にはなっていましたが

だいぶ靴の中も水に濡れてきたようです。

 

今日はまだこれから三ヵ寺

訪れる予定になっています。

 

名残惜しい気がしましたが

 

苔むした茅葺の山門

静かに手を合わせ

法然院を後にしました。

     (R6.3.13記)

 

 

法然院 (ほうねんいん)

【宗 派】 浄土宗系単立

【寺 号】 善気山法然院萬無教寺

     (ぜんきざんほうねんいんばんぶきょうじ)

【所在地】 京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町30

【電 話】 075-771-2420

【拝観時間】6:00~16:00

【拝観料】 境内は自由

【交 通】 市バス南田町下車徒歩5分