(ロシア=アフリカ会議。先々週、習近平のモスクワ訪問と同じ日に開催されていた。アフリカはすでにロシア・中国陣営である。アラブもインドも中央アジアも中南米も同じだ。)

 

 

 

1)ウクライナ和平をぶち壊した岸田文雄

筑波大学名誉教授の遠藤誉(えんどうほまれ)は中国研究の第一人者で、おれも尊敬しているオバサンである。何よりも80歳をとうに過ぎた御大なので、岸田文雄や林芳正に対しても馬鹿息子を叱りつけるような歯切れの良さがある。先々週の岸田のウクライナ電撃訪問についても、すぐに岸田がウクライナ和平をぶち壊してしまったことを暴露した。その日はモスクワで習近平がウクライナ戦争を終結するための「和平案」をプーチンに納得させた日であり、そのための中ロ共同声明を発表した。予定ではその後に習近平がウクライナのゼレンスキーとオンライン会談を行ってゼレンスキーにも「和平案」を納得させ、ウクライナ戦争を終結させる予定であった。ところが同日に岸田がウクライナにのこのこ出かけて行って、ゼレンスキーを巻き込んで「戦争を止めない」という日ウ共同声明を発表してしまった。しかもその共同声明にはウクライナで初めての中国非難まで記載されていた。これで習近平はカンカンに怒って、ゼレンスキーとのオンライン会談が中止になってしまった。つまり岸田は習近平が進めていた「ウクライナ和平」を壊してしまったわけだ。

 

 

2)もうアメリカには戦争継続能力がない

たしかに習近平のウクライナ和平の努力を岸田が潰したのは事実である。とくにロシアに敗北したままで戦争を止めたくないというのはネオコンバイデンとゼレンスキーの本音だ。しかし物事には裏表がある。バイデンやゼレンスキーの本音と違って現実はもはやウクライナにも米欧にも戦争を継続する余力がないのだ。ウクライナの経済力はあれほど米欧日が大々的に支援していながらけっきょく60%にまで減少し、国家経済が破綻してしまった。兵力はすでに去年の段階で全滅している。新兵に補充するために無理やり誘拐しても集まらない。今はすべて米欧頼みだが、その米欧の経済が急速に悪化して支援の限界に来ている。一方、ロシア経済はあれほどの米欧日の徹底的な経済制裁を受けながらわずか2%しか減っていない。バイデンにノルドストリームを破壊されて離反したヨーロッパに替えて、去年後半から中国・インド・中央アジア・アラブ・アフリカ・中南米などとの貿易と経済協力が安定してきたので、ロシア経済は今年から大幅に増大するだろう。兵力も大増員されている。米欧日はイーロンマスク騒動などからも判るように報道が徹底的に検閲統制されて事実が各国民にまったく伝わらない(もっとも完璧に伝わらないのが日本だ)。嘘八百の捏造報道がマスコミを横行している。一方、ロシアはずっと報道も自由である。何よりもロシア正教の神と道徳が生きている。ようするに米欧日の大手マスコミが伝える報道は、事実が正反対に歪められてプロパガンダされているわけだ。

 

 

3)余談だが、マスコミのプロパガンダ・インチキ情報を見破る方法

いま米欧日のマスコミを支配しているのはネオコン・ケーガンの戦争研究所とネオコン・ロイター通信であるが、彼らが真実事実を報道することはまったくない。彼らはプロパガンダ専門の詐欺師集団なのだ。そもそもプロパガンダというのは、虚偽情報を徹底的に流して敵方を騙して判断を誤らせ、自滅させる手法である。ところが戦後日本のマスコミはユダヤ・ロイター通信の子分になってプロパガンダして敵国民ではなく自国民を騙して判断を誤らせているのだから話にならない。アメリカでは大手マスコミはみなユダヤ資本に買収されてプロパガンダ機関に成り下がってしまったが、7000社に及ぶ地方マスコミが存在し、大手マスコミに振り回されずに健全な独自取材を行う新聞社やテレビ局も多い。国民には事実の情報も入るわけだ。ヨーロッパも同じような事情である。しかし日本のマスコミは敗戦後に地方マスコミがすべて大手マスコミに統合され、100%のオールマスコミでロイター通信の下部プロパガンダ機関に成り下がってしまった。日本のマスコミだけ見ていると事実がさっぱり分からなくなるゆえんである。いや、日本国民の多くが騙されて事実とまったく反対の妄想を事実と思いこまされているわけだ。とにかく騙されないためには日本のマスコミを相手にしない方がよい。マスコミのインチキを見破り、事実を把握する手っ取り早い方法は、マスコミにしょっちゅう登場してくるようなインチキ学者やインチキ記者を相手にせず、本物の世界の知性であるミア・シャイマー、エマニュエル・トッド、伊藤貫、ダグラス・マクレガーや、さらに日本では馬渕睦夫、遠藤誉、林千勝、河添恵子、堤未果、三橋貴明、藤井聡などの徹底的に事実追及を行っている研究者から事実の情報を得るのが賢明である。おれのブログも少しは役に立つだろう。

 

 

4)バイデンはけっきょく敗北したままウクライナ和平を実現するしかない

現在のアメリカは同時に2つの地域で戦争を遂行する能力はない。ましてやいまウクライナで戦っている相手は世界最大の軍事力を擁するロシアであって、アメリカがどれほどプロパガンダしても、米欧日でウクライナに大規模に武器兵力を送っても、ロシアを徹底的に経済制裁しても、ノルドストリームを破壊しても、非難決議を繰り返しても、どうやっても勝つことができない。ウクライナでロシアと戦いながら同時に中国と戦う余力はない。ウクライナ戦争が継続したままの状況で中国が台湾を攻撃した場合、アメリカは台湾を見殺しにするしかない。しかしまだ現在においてはアメリカ・台湾は中国の軍事力を台湾海峡で食い止めており、中国海軍は太平洋に進出することができない。しかしもし台湾が中国に併合されると、そのまま中国海軍がハワイ諸島のすぐ近くまで勢力圏に収め、西太平洋がすっかり中国の支配下に入る。そうなると日本と韓国はシーレーンを失って海上輸送路がなくなり、石油(90%がこのシーレーンから輸送される)、原材料、食料などすべての物資の輸入がストップする。日本と韓国は数ヵ月のうちに経済破綻し飢え死にする。駐日・駐韓のアメリカ軍も補給路を失って日本と韓国から撤退するしかない。そうなると日本と韓国はまったく文句なしにただちに(たぶん3日以内に)中国に降伏することになる。こうなるとユダヤ・ネオコンの世界覇権は完全に崩壊し、もはやユダヤネオコンが支配するのは米欧のみという、地域の小勢力に転落する。いずれユダヤネオコンがじわじわと分断され全滅させられるのも時間の問題となる。いまユダヤ・ネオコンの取り得る選択肢は一つしかない。さっさとウクライナ和平を実現し(そのとき日本に莫大なウクライナ復興資金を出させることをウクライナ国民へのエサにするだろう)、そして間髪を入れずに台湾海峡防衛に全力を集中させるしかない。(そのとき日本・韓国・台湾の政府はまたありったけの資金・物資・兵力をへいこらと供出させられることになる)。

 

 

5)中国・ロシア・インド・中央アジア・アラブ・アフリカ・中南米の大連合

現在、習近平は、なるべく無駄な戦争を抑えるため、親中の台湾国民党などを支援して台湾側からの申し出によって平和裏に統合を実現し、それによって西太平洋・日本・韓国も手中に収めるというステップを踏んでいる。しかし、もしバイデンがボケて本音と現実の区別がつかなくなってウクライナ戦争を全力で継続するとなれば、逆にウクライナ戦争でアメリカが身動きできないうちに交渉と武力を併用して台湾を攻略し、自動的に日本と韓国も手中に収めてしまう可能性が高まる。もっと言えば、習近平がすぐにそうしないのは、台湾統合は中国の核心問題ではあるが、その先の台湾の活用と世界制覇の野望があるからだ。いま中露連合(中央アジア、アラブ、インド、アフリカ、中南米との同盟や連携を含む)の実力は米欧日連合の実力を超えているが、まだ連携が始まったばかりなので圧倒的ではない。ここでいったんウクライナ戦争を収めて平和になれば、中国とロシアはいずれは反目して戦うことになるものの、まず2030年までは強力なタッグを組んで、中国、ロシア、中央アジア、アラブ、インド、アフリカ、中南米の大連合は急成長しているのでますます強力・強大になり、一方、米欧日連合はもはや成長が終わってさらに不況と仲間割れで弱小化していくのが明らかだからだ。その後、中露は米欧日を個別にじわじわ追い詰めていけばよい。戦争によって膨大なコストと人命を失う必要もない。習近平とプーチンはもう焦る必要すらない。

 

 

6)そのとき日本の岸田文雄・自民党はどうするか

そのとき岸田文雄は外相の林芳正(習近平の子分)を通して、おそらく「習親分、台湾併合お祝い申し上げます!謹んで日本国民を騙して日本国家を中国に売国しまっせ。習親分、わかってまんがな。チベットやウィグルと同じように日本の男は強制収容所、日本の女は中国人民解放軍兵士の愛奴になって、仮に日本が消滅しても、わてら日本政府の関知するところではありまへんがな。」と本音を習近平に申し上げながら、日本国民に対しては「中国が台湾を統一した現在、中国と対立したままではわが日本はシ-レーンを喪失して枯渇・崩壊します。この重大な時局にかんがみ、わたくしは骨太の精神で重大な決意をもって力強く中国との共同経済圏を確立して参る所存であります」と発表することになるのではないか。そうなれば自民党政権と官僚組織はそのとおりに進めようとするだろう。事実、いつだったか習近平が口を滑らせて「日本なんて消滅する」と本音を漏らしたときに、岸田も林も自民党もろくに反論すらせず、あいかわらず習近平にへいこらペコペコしていたのだ。もう日本消滅を了承しているのと同じだ。もし習近平から「あれ、お前の親分はバイデンじゃなかったのか」と言われたらもうバイデンは見捨てて乗り換えましたと言うのだろう。

 

 

7)日本に男はいないのか!

なんと、日本に男はいないのか!とは、伊藤貫やジェイソンモーガンの言葉だが、彼らだけでなく台湾男児はじめ世界中の男子たちが日本男子に無念の思いを持つだろう。しかし彼らの言う通りで、日本国民にはいま男は本当にいないのだ。戦後の吉田茂・岸信介以来現在に至るまで日本の保守勢力は一貫してアメリカのユダヤネオコン勢力の言いなりになって日本国民を騙し続けてきた。自民党保守政権、官僚組織が、男らしい男たちを虐待して抑え込み、本当のことを国民に言わず、マスコミによるプロパガンダを繰り返し、国民全体が身動きの取れない体制を確立してきた。三橋貴明や藤井聡が言うような小泉純一郎や竹中平蔵だけではない。保守勢力全体が卑怯さに麻痺しているのだ。このブログだっていつ閉鎖されるかわからないし、習近平が口を滑らせたように日本が消滅する危機は絶えず存在する。

 この緊急時、どうやったらこの閉塞状況をぶち破れるか。がっかりされるかもしれないが、体験上、現在権力を行使しうる人物はいくら話をしても誰も動かない。または動けない。雁字搦めになっている。この状況をひっくり返す緊急の方法というのが見つからない。この緊急のときに実に実にまどろっこしいが、まず日本人の魂が少しずつでも復活するところから始めるしかないという結論に落ち着く。雁字搦めの日本人は強力な潜在意識ネットワークがなければ復活できないと思えるが、しかしその道は急がば回れで、じつは何度かお話ししている通り日本人と人類の強力な潜在意識ネットワークは水面下でもう構築が始まっていると感じる。続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

ご参考

 

日本人の魂の復活を願い、日本人の根源である縄文の文化に焦点を当てて、諸先輩たちと一緒に「日本の文化伝統そして日本人のこころ」「一般財団法人国際健康医療研究所」「一般財団法人日本総合戦略研究所」を設立しました。

 

日本の文化伝統そして日本人のこころ (加藤正迪相談役)
最高峰のホテル、アマン東京の加藤正迪社長と共同で2018年に設立した団体です。本命、日本人復活を目指すサイトです。縄文日本人に通じる書、祭り、日本型医療、職人技、縄文文化、郷土文化などを取り上げています。編集は渡邊さお里。今回、関係者のアルバムが公表されたが、おれと水上治先生が一番露出しているようです

(財)国際健康医療研究所 (水上治理事長)
テレビ「世界一受けたい授業」「賢者の選択」などでおなじみの医学博士、水上治先生と共同で2018年に設立した団体です。縄文日本人の愛と和の精神に焦点を当てた、日本人のための日本型医療に貢献しています。神奈川テレビのシリーズ「水上治の健康増進バイブル」は50回に及び、あらゆる健康情報が満載されています

(財)日本総合戦略研究所 (坂上芳洋理事長)
防衛省、日米合同演習の日本側指揮官を務めた坂上芳洋先生たちと共同で2016年に設立した団体です。坂上理事長は内閣閣僚や国会議員に日本のあるべき防衛戦略について提言しています。安倍政権下ではイージスアショア撤回に貢献しました。坂上理事長とおれの考えは必ずしも一致するものではないが、古くからの盟友(先輩)です

 

SARA日本の郷土と文化(渡邊さお里)

郷土愛、それは縄文日本人のこころです。おれの日本文化探求のパートナー渡邊さお里が日本全国の郷土の伝統、文化、職人技、魂、そして全国の郷土の神々を掘り起こし、価値ある情報と魅力を網羅して伝えています 

寺尾文孝著「闇の盾」
おれの恩師であり仕事のパートナーである日本最強のフィクサー寺尾文孝の著書。これまで表に出ることは決してなかったが(このブログでもそれまでは本名ではなくT先生として紹介してきた)、講談社の社長からの再三の要望もあって、寺尾先生が80歳になられたのを機に出版に踏み切った