SFファンとしては外せない「猿の惑星 キングダム」を観てきました。
事前情報を全く得ずに白紙状態で鑑賞しましたので、面白さが倍増しましたよ。
CG映像でしょうが違和感ゼロです。
映画の後にいろいろな疑問が生まれました。
サルもヒトも各地で小さな集団となって孤立しているのかな。
あの女性はどこから来たのでしょう。
2種類のヒトがいる?
確かウイルスで人類は言葉を失ったと思ったけれど。
マスクしているヒトは、ウイルスを防いでいるのでしょうか。
相棒となる鷲を決める展開は、アバターのパクリ?
ただ、映画を観ているときには、いろいろ疑問を持たずに、映像にのめり込んでください。
それのほうが楽しめます。
ところで、ヒトとチンパンジーは、DNAの遺伝情報からタンパク質をつくる基本的な仕組みは同じで、DNAの塩基配列の違いは2%以下だそうです。その違いがきっと言語能力の違いを生み出す要因の1つですね。
ミトコンドリアDNAの全塩基配列の解析では、チンパンジーとヒトはおよそ500万年前に分岐したそうです。
そして、ヒトの起源に関しては、「多地域起源説」と「単一起源説」の2説があり、現在の主流は、アフリカ単一起源説です。
もともとアフリカにいた現代人の祖先が世界中に広まり、各地域にいた旧人たちの子孫と混血することなく、それに取ってかわったのだとします。しかし、旧人との混血が全くなかったとは言えないようです。
イスラエルのマノットの洞窟で、約5万5000年前のホモ・サピエンスの頭骨が発見され、同時代にネアンデルタール人が共存していた可能性が高まりました。現在の全ての非アフリカ人には、ネアンデルタール人のDNAが少しずつ残されており、ホモ・サピエンスが旧人と混血した証拠といえそうです。
地域によって多種多様な人々がいて、特にアフリカ大陸に住む人々は、アフリカ以外のすべての大陸の人々よりも多様だそうです。これはまたネアンデルタール人とは異なる旧人との混血に原因があるのでしょうか。
日本列島で考えると日本人は遺伝的にも同じ縄文人の遺伝子を持ち一定のまとまりがあるように思いますが、これをアフリカ単一起源説で説明しようとすれば、縄文人は、アフリカを出た東アジア人の共通祖先から先に分岐して、独自の進化をとげたということになるのでしょうね。
「分岐」とは突然変異で起こるのでしょうから、何かのきっかけで新人類や新チンパンジーが誕生してもおかしくないかもしれません。