第9回日展巡回展 (名古屋)が、2023年1月25日 (水)~2月12日 (日)の期間、開催されています。

 

日展は、洋画や彫刻などいろいろな作品があってとても楽しめますので、私にとって見るのが毎年恒例になっています。

一部の作品を除いて写真撮影がOKというのも嬉しいことです。

 

さて、今回も気になった作品についてコメントします。 

日本画については目移りしてしまい、写真を撮らなかったので気になる方は会場に足を運んでくださいね。

 

まずは、洋画で私が好きな佐藤哲の作品。

色使いやタッチがとてもいいですね。

2023年

 

2022年

 

2021年以前の作品 

 

 

 

次は、今回の日展の中で一般的に好まれると思われる美しい作品「ESTAING」です。

確かにとても美しい景色でしっかり描かれた作品ですね。

ただ、完璧すぎて、絵の持つ温かみのようなものがやや欠けているように思われます。

上から目線で申し訳ないですが。

「ESTAING」

 

 

こちらの「港の朝」は、水面の美しさが際立ちますね。

水の複雑な色あいがいいです。

背景の建物は、描き込みすぎて線が細いので、もう少しラフな感じになっていたら雰囲気がよりいい作品になったと思います。

「港の朝」

 

 

最近の日展の作品は、次の「RENAⅡ」のように、淡く穏やかな光の描き方が多くなっているように思います。

このように繊細に描こうと思ってもなかなか描けるものではありません。

「RENAⅡ」

 

 

佐藤哲さんと同じように、昨年と同じテーマで描く作品もいくつか見られます。

そのひとつが次の作品「漁村空間」です。

シンプルで静けさが伝わってくるようです。

「漁村空間」2023年

 

2022年

 

 

絵画の最後の作品の紹介は、今年の風情を反映させた作品です。

 

流行病を反映してか体温測定をテーマにした作品がありました。

「マネキンとトルソーとわたしたち」は、マネキンやトルソー(頭と腕と脚がなく胴体部分のみ)とヒトがそれぞれ非接触型で体温測定されている図柄です。

 

「マネキンとトルソーとわたしたち」2023年

 

参考に、昨年は、マスクの上に猿がちょこんと座っている「去る時」という作品がありました。マスクは不要になったと示しているのでしょうか。

「去る時」2022年

 

 

次に彫刻部門です。

彫刻部門は、昨年と同じ作者、神戸峰男のシーリーズ「烽火なき世を求めてⅢ」が動きが感じられて好きです。

2023年の作品は、右足を上げて両手も挙げて軽やかな印象です。

烽火なき世を求めてⅢ 2023年

 

 

烽火なき世を求めてⅡ 2022年

2022年の作品は、落ち着いて、やや堂々とした感じがします。

 

 

もう一つ好きな作品は、櫻井真理(まこと)さんの作品です。

後ろから写真を撮ったので確認出来ていませんが、フォルムが美しいですから、きっと櫻井さんの作品ですよ。細身のモデルさんに肉付けをして創造していくそうです。

2023年

 

2021年の作品 本人と作品

(ネットから借用しました)

 

 

工芸部門

シンプルな形と深い色合いに惹かれました。

 

 

書の部門 

2作品ともさらさらっと書いて雰囲気が素敵です。

 

 

今年は写真を撮るのを忘れて見入ってしまいましたので、来年は、もっと写真を撮ろうかな。