小川淳司氏招聘に漂う3つの不安。「関東在住」の限界と、山根編成部長留任に見るフロントのやる気
昨日は元ヤクルト・小川淳司氏の招聘について、この球団にしては珍しい「外部の血の導入」としてやや前向きに捉えました。
しかし一方で、現実的な不安や懸念材料は山ほど存在します。
まず1つ目の不安は、「小川氏は関東に在住したまま業務を行う」という報道です。
どこまでが事実でどういう契約形態なのかは分かりませんが、フルタイムで本拠地に常駐しないあたりに限界を感じざるを得ません。
では、東京に拠点を置いたまま彼に何ができるというのでしょうか。
普通に考えれば、「関東圏を中心とした大学・社会人ドラフト候補の視察」か、あるいは「他球団とのトレード交渉」くらいでしょう。
特に期待したいのはトレードの活性化です。
小川氏はヤクルトのGM時代、他球団とのトレードを積極的に仕掛けて成立させてきた実績があります。
「今の広島に他球団が欲しがるようなトレードの駒など存在するのか」と言われたらぐうの音も出ませんが、それでも硬直化した編成の中で能動的にトレードの可能性を探ってくれることには期待したいところです。
何しろ、恐ろしいほど血の入れ替えを行わない「鎖国球団」ですからね。
そこに風穴を開けてくれるだけでも、招聘した価値は十分にあると言えます。
2つ目の懸念点は、「現・編成トップ(山根編成部長ら)の処遇」です。
報道を見る限り、彼らのポジションはそのまま留任(据え置き)となる見込みです。
これこそが、この球団の最も甘く愚かなところです。
スカウト・編成として長年結果を残せていないのであれば、組織としてしっかりと責任を取らせ、清算すべきです。
しかし、この球団はそれを絶対にやりません。
「責任をうやむやにして仲間内でなあなあにする」という体質は、松田元がトップに君臨し続ける限り一生変わらないのでしょう。
そして、最大の不安はやはり「松田元自身のスタンス」です。
昨日の記事で書いた通り、オーナー自身は「プロを呼んでやった」と満足しているのでしょう。
しかし、「金は一切出さないが、現場の仕事には口だけ出す」という老害スタイルは今後も継続するはずです。
他球団の事例を見ても、オーナーの不当な介入や現場への口出しが原因でフロント機能が麻痺し、無能化していったケースを私たちは何度も見てきました。
もし一連の事実をメディアやファンから隠し続け、ものの数年で小川氏が失意のうちに退任・去っていくようなことになれば、「やはりその程度の失敗人事だった」と受け止めるしかありません。
私としては、冒頭で挙げた「トレードの活性化」だけでも果たしてくれれば大きな成果だと考えています。
出すべき駒(トレード要員)が壊滅的に不足している現状ではありますが、まずは来期、何かしらのトレードを成立させて「変わろうとする意思」をファンに示してもらいたいものです。