スカウト会議開催。青学大コンビ&近大・宮原の最高評価と、あえて狙う宮原一本釣りの現実解
9月25日、広島のスカウト会議が行われました。
前回のスカウト会議が高校生中心だったのに対し、今回は大学・社会人の候補者70人をリストアップ。
そのうち上位候補として約50人の映像を精査したとのことです。
そこで最高ランク(A評価)として名前が挙がったのは3名。
青学大の鈴木投手、渡部捕手の両名と、近大の宮原投手です。
まあ、評価自体に全く驚きはありませんし、実質的にこの3名の中から最初の入札を決めるというスタンスと見て間違いありません。
これで横浜高の織田投手や山梨学院高の菰田選手といった高校生の1位指名は消えたと見ていいでしょうね。
もっとも、未成年の息子を持つ親の立場からすれば、不祥事だらけで隠蔽体質の今の広島に競合1位で引き当てられるくらいなら「指名拒否して進学やメジャーへ行く」と言い出しても何もおかしくありませんが。
当然、大学生だからといって不祥事球団への懸念が完全に消えるわけではありません。
ただ、最高ランクに挙げた3人に関しては、事前にある程度「指名して問題ないか」の意向確認が取れている上での選出でしょう。
普通に考えれば、現在のチームで最大の弱点となっている捕手補強として、青学大・渡部選手の1位指名が最有力です。
ただ、彼は他球団との競合必至なのが目に見えています。
それこそ抽選で外れて後手に回れば回るほど、次点選手の意向確認やスカウト陣の仕切り直しも大変になり、繰り上げ指名を余儀なくされる場面が出てくるかもしれません。
私自身、ずっと1位渡部指名を熱望してきた一人ですが、最近はもう一つの現実的なシナリオがあってもいいと考えています。
それが、1位指名で宮原投手の事前公言・一本釣りシナリオです。
これまで当ブログでは宮原投手についてあまり触れてこなかったので、簡単にプロフィールを解説しておきます。
近大の宮原廉投手は崇徳高の出身。
同年代には広陵高・高尾投手がエースだった時代です。
大学は近大に進み、3年春に3勝無敗、3年秋にも5勝無敗と圧倒的な実績を残しました。
身長180cmを超える恵まれた体格からMAX150km/h台終盤を計測し、コンスタントに140km/h台後半のストレートを投げ込む本格派右腕です。
スケール感で言えば青学大の鈴木投手の方が上かもしれませんが、投球の完成度やまとまりの良さでは今年の大学生投手でナンバーワンであり、ある程度即戦力と見ていいでしょう。
広島にありがちな「球だけ無駄に早くてコントロールは出たとこ勝負」という危険なタイプでもありません。
2軍どころか1軍でさえブルペンデーの投手陣ですから、間違いなく1年目から先発ローテーションに入ってくる器です。
宮原投手の絶妙な立ち位置は、「1位の最初の入札で指名があるかどうか、微妙なライン」にいる点です。
もし単独指名を逃して「外れ1位」の段階まで残っていれば、かなりの高確率で複数球団が集中して競合するでしょう。
だからこそ、その無駄な競合リスクを嫌い、最初からを公言をして位指名に行くという戦略は十分にアリなのです。
昨年、この「評価の高い即戦力をあえて1位指名で一本釣りする」戦略を見事に成功させたのが巨人の竹丸投手でした。
結果として一本釣りに成功し、その後の指名指針全体がスムーズに展開した流れを見ても、現時点で非常に理にかなった作戦だったと言えます。
渡部捕手が喉から手が出るほど欲しいのは山々ですが、競合で外した後のリスクがあまりにも大きすぎます。
おそらく、広島が12球団で最初に宮原投手の指名を公言すれば、他球団はわざわざ競合しに行くのを避けて引く可能性が高くなります。
同じ大学生右腕なら、よりスケールを求めて青学大の鈴木投手に向かうでしょうし、ロマンを求めるなら富士大の角田投手に走るはずです。
あるいは大学生の左腕も豊富に揃っているため、あえて公言済みの宮原投手に競合を仕掛けてくる球団は少ないと考えられます。
巷では「宮原投手はカープファンである」という説も囁かれていますが、私自身はその確かな裏付けまでは取れていません。
ただ、「地元・広島出身」という要素は非常に大きな強みですし、不祥事と惨状でファンが離れていった球団だからこそ、あえて地元出身の実力者を1位指名して風向きを変える戦略は十分に考えられます。
加えて、本来なら近大とのパイプが薄かったカープが、昨年は近大から勝田選手を指名しています。
「同一大学から2年連続で指名する」というスカウト陣の癖や傾向を考えても、十分にあり得るラインです。
1位候補の序列から見ても、宮原投手を指名するのは決して悪い選択ではありません。
今年はあらゆる意味で難しいドラフトになるからこそ、1位で確実に狙った即戦力選手を一本釣りで確保するという戦略の重要性が増しています。
もちろん、この戦略をとる場合に絶対条件となるのが、理想は3位、最悪でも2位で確実に大学生捕手を確保することです。
亜細亜大の前嶋選手や、立命館大の西野選手あたりを獲得できることが前提となります。
まあ、今年は補強しなければならないポジションが多すぎるため、スカウト陣の戦略構築は例年以上に困難を極めることでしょうが。