育成の星、大盛穂!この覚醒は本物か?歴代育成指名選手を振り返り思うこと
今回はリクエストいただいた、大盛選手の活躍について書いてきます
それにあたって、過去の広島の育成指名をまとめました
年度 | 指名順位 | 選手名 | ポジション | 所属 |
---|---|---|---|---|
2005 | 育成1位 | 中谷 翼 | 内野手 | 四国IL愛媛 |
2006 | 育成1位 | 山中 達也 | 投手 | 丸亀城西高 |
2007 | 育成1位 | 山内 敬太 | 外野手 | 名城大 |
2008 | 育成1位 | 松田 翔太 | 投手 | 金沢学院東高 |
2009 | 育成1位 | 永川 光浩 | 投手 | 龍谷大 |
育成2位 | 中村 亘佑 | 捕手 | 横浜商科大高 | |
2010 | 育成1位 | 山野 恭介 | 投手 | 明豊高 |
育成2位 | 池ノ内 亮介 | 投手 | 中京学院大 | |
2011 | 育成1位 | 富永 一 | 投手 | 四国IL徳島 |
育成2位 | 中村 真崇 | 外野手 | 四国IL香川 | |
育成3位 | 塚田 晃平 | 投手 | 早稲田大 | |
育成4位 | 三家 和真 | 市立和歌山高 | ||
2012 | 育成1位 | 辻 空 | 投手 | 岐阜城北高 |
育成2位 | 森下 宗 | 外野手 | 愛知工業大 | |
2014 | 育成1位 | 松浦 耕大 | 捕手 | MSH医療専門学校 |
育成2位 | 木村 聡司 | 内野手 | 常葉学園橘高 | |
2017 | 育成1位 | 岡林 飛翔 | 投手 | 菰野高 |
育成2位 | 藤井 黎來 | 投手 | 大曲工業高 | |
育成3位 | 佐々木 健 | 投手 | 小笠高 | |
2018 | 育成1位 | 大盛 穂 | 外野手 | 静岡産業大 |
2019 | 育成1位 | 持丸 泰輝 | 捕手 | 旭川大高 |
育成2位 | 木下 元秀 | 外野手 | 敦賀気比高 | |
育成3位 | 畝 章真 | 投手 | 四国IL香川 | |
2020 | 育成1位 | 二俣 翔一 | 捕手 | 磐田東高 |
2021 | 育成1位 | 新家 颯 | 投手 | 田辺高 |
育成2位 | 前川 誠太 | 内野手 | 敦賀気比高 | |
育成3位 | 中村 来生 | 投手 | 高岡第一高 | |
育成4位 | 坂田 怜 | 投手 | 中部学院大 | |
2022 | 育成1位 | 名原 典彦 | 外野手 | 青森大 |
育成2位 | 中村 貴浩 | 外野手 | 九州産業大 | |
育成3位 | 辻 大雅 | 投手 | 二松学舎大附属高 | |
2023 | 育成1位 | 杉田 健 | 投手 | 日本大国際関係学部 |
育成2位 | 佐藤 啓介 | 内野手 | 静岡大 | |
育成3位 | 杉原 望来 | 投手 | 京都国際高 | |
2024 | 育成1位 | 小船 翼 | 投手 | 知徳高 |
育成2位 | 竹下 海斗 | 投手 | 敦賀気比高 | |
育成3位 | 安竹 俊喜 | 捕手 | 静岡大 |
歴代の育成指名選手を見ても、支配下登録を勝ち取って一軍で多少なりとも活躍した選手は本当に数えるほどしかいません。
私の記憶で支配下にあがったのは中谷翼、池ノ内亮介、藤井黎來、持丸泰輝、二俣翔一、中村貴浩、佐藤啓介これくらいではないでしょうか。
三家和真選手は、広島では支配下には上がっていなかったように記憶しています。
こうして見ると、今年のシーズンが始まる前までだったら、せいぜい半シーズン一軍で投げた藤井黎來投手と、去年出場機会の増えた二俣翔一選手ぐらい。
そう考えると、これまで代走や守備固めが主で、とはいえ一軍には比較的長く帯同してきた大盛穂選手が、ある意味で歴代最高の「育成の星」だったと言えるかもしれません。
ですが、6月のこの大活躍ぶりは、もはや別人だと感じます。
もちろん、練習を見ていれば、彼に素晴らしい素質があるのは分かっていました。
ただ、正直なイメージで言うと、これまでは野間峻祥選手の下位互換という印象でしたね。
ドラフト1位の選手の「下位互換」を育成で獲得できたと考えれば、それはそれで「デカい」とも言えますが。
二人とも試合前のフリーバッティングではよく飛ばすのに、試合になるとそれがなかなか出ない、というもどかしい状況が続いていました。
どちらかがセンターのレギュラーをしっかり掴んでくれれば…というのは、これまで何度もブログに書いてきたことだと思います。
秋山翔吾選手や野間選手、中村奨成選手をどう起用するか、二俣選手や佐々木泰選手を慣れないセンターで使うか、など色々考えていましたが、まさか大外から全く予想外の大盛選手が飛び出してくるとは。
短期間の活躍なら「確変」と言えば説明は終わってしまうでしょう。
しかし、楽天戦でのホームランなどを見ると、さすがにこれは本物なのか、と思わざるを得ません。
これで守備も安定しているのですから、価値はさらに高まります。
他球団も当然マークしてくれば、また状況は変わってくるかもしれません。
ですが、彼にはこの「足」と「守備」という確かな武器がある。
本人もその自信と安心感を持って、何とか今の1番センターのスタメンを死守していってほしいですね。
このまま「育成の星」として、カープを引っ張る存在になってくれることを期待しています。