ドラフト指名寸評・広島編 | 広島カープデータベース【別館】

ドラフト指名寸評・広島編

長らくお待たせしました、やっと各球団のドラフト品評を載せたいと思います。

高・大社を合わせるということで統一ドラフトならどのような指名になるのか?球団の指名方針や契約金などを考慮して決めてみました。「そこの順番逆じゃないの?」みたいなご意見もぜひお聞きしたいのでよろしくお願いします。


それではまず広島からです。高校生ドラフトでは唐川をはずし安部を始め3名、大社では長谷部をはずしたものの篠田を抽選で獲得し育成枠で山内を指名しました。契約金・背番号を合わせた指名順位はこのようです。



1位  篠田 純平  投手  日大  1億円   1500万円   14番

2位  安部 友裕  内野手  福工大城東 7000万円   600万円   60番

3位  小窪 哲也  内野手  青学大 7500万円  1200万円  12番

4位  松山 竜平  外野手  九国大    5000万円  1000万円  37番

5位  丸  佳浩  外野手  千葉経大付 4000万円   560万円 63番

6位  中村  憲  投手  京都すばる 2500万円  460万円   69番

育成 山内 敬太  外野手  名城大  300万円  350万円  121番


7人で契約金総額3億6300万円でした。二年続けての3億円予算を大幅に超え、やはり去年のドラフトから大きく方針転換したというのがよく分かりますね。

順番で悩んだのは安部と小窪、単純に見れば小窪が上ですが大学生という評価と安部が一巡というのを考慮して順番は入れ替えました。


まずは各選手の寸評です。

篠田:ドラフト前の予想で評価の高騰を危惧していましたが想像を超える3球団での抽選となりました。あたると思っていなかっただけに見事引き当てたことは非常に嬉しいですね。ただ、世間の評価する「那須野二世」とはまだ差があるように感じます。高校時代から注目されていた那須野とは違い、この一年で急激に成長した投手、そういった意味ではまだ安定感も咲きも見えていない状況です。ただ、左が壊滅のチーム事情を考えると怪我でもない限り一年目からのローテの可能性はかなり高いです。実践を通していく中で青木高のようにローテを守りきれば新人王の有力候補となりうる。


安部:唐川に外したあとに指名したのは噂をされていた高濱ではなく安部を指名。スペックでは高濱を上回る選手。結果としては3球団の抽選となった高濱に行くよりは賢明な選択をしたといえます。会見でも「60盗塁を目指す」といっていた通り、足を前面に出していってほしいです。左の内野手ということでは中谷に次ぐ年齢ということで補強ポイントを抑えた指名となった。左の二遊間では中谷・松本・東出と一軍クラスの選手が多い、つまり一年目からでも二軍のスタメンを張ることは十分ありえると思います


小窪:高校時代に仮想ドラフトで指名したこともあって4年後の今広島に入ったことはファンとして非常に嬉しいです。どうも今年に入ってからの守備の乱れが目立つ選手ですが元々は守備を評価されての選手。広島に入ってからはなるべく二塁に専念してほしいと思いますアンダー25の右内野手が全くいない状況での指名は正解。とくに右の二遊間はをのぞき伸び悩んでいることもあり起爆剤としての活躍が期待される。一年を通して二軍でスタメンをとるという考えもあるだろうがぜひ春季キャンプから一軍に入ってスタメンを脅かす存在となってもらいたい。


松山斉藤(早稲田)からの二塁打で一躍注目を浴びた選手。大舞台での強さは気迫を前面に出す彼らしい性格で広島にはなかなかいないタイプでいい指名をしたと思いました。大砲といわれることが多いですが、結構しっかりアベレージを残すことも出来るタイだと思います。どんぐり外野陣に更なる刺激を与えてほしいと思います。


:オーナー一押しの指名ということで最初はアレルギーを感じていた方も多いかと思いますがその後のコメントを見る限りかなり期待できる選手ですね。センス抜群の三拍子そろった選手ということで若き日の前田と照らし合わせている人も多いかと思います。やはり期待したいのは年齢の近い鈴木と新球場を守る姿ですね。野球選手としての意識も高く早い段階で二軍のスタメンを取るかと思います


中村:最後の京都府予選でも直接見ることもできたので指名された瞬間は嬉しさとともに驚きました。確かに球速表示では130kmそこそこですが球速よりはかなり早く感じるストレートです。最後の夏の投球は圧巻でしたがまだまだ成長段階にある投手をしっかりこの球団が育てられるかは過去を見ても正直不安です。



今回の指名は補強ポイントをしっかり抑えた指名が出来たといえるでしょう。とりわけ近年の投手集中指名で全く野手が獲得できていなかったことを考えると高大ともに内野・外野を一人ずつ指名できたことはバランスがよくなりましたね。ただ、多くの意見が出ている通り投手指名の少なさは問題でしょう。左の先発ということで篠田が取れたことはかなり大きいですし、チーム事情を考えると即ローテとなる活躍が期待されます。ただ、圧倒的に一軍戦力投手が少ない現状を考えると三巡目で根本・伊藤・桑原といったところが残っていたことを考えると残念でした。


来年の指名ですがまだまだ野手の不足が目に付きますね。内外ともに目玉となる選手がほしいことを考えるとやはり上本・岩本の両獲りを狙うしかありません。可能性としては急激に評価が落ちるか、他球団指名拒否をいってくれない限り難しいでしょう、現実としてはやはり苦しいですね(苦笑)

投手はいくらあっても足りない状態、来年の大学生組みと同期なのは佐藤・丸木・金城、残念ながら現状ではどの投手も来期一軍という望みがまだ低い段階であるだけにここを強く刺激できるような右投手の獲得も狙いたいです。本当は数がそろっていない捕手も指名しないといけないところですがなんとか下位で拾いたいですね。