体調が良くない日を乗り切る
治療を続けていくと、調子が上がったり下がったりします。波風立たず、全てが順調にいくことはありません。一度体が良くなった状態を経験すると、良い状態基準で考えるようになります。誰もが皆、良い状態がずっと続くことを望んでいます。良い状態に基準を置くようになると、調子が下降したときに少なからずショックを受けます。仙腸関節を接着剤なりボルトなどで固定しない限り、仙腸関節は常にズレる可能性を秘めています。仙腸関節がズレる可能性があるということは、調子が上がったり下がったりすることを意味しています。ですから、仙腸関節はズレやすいという認識を持つ必要があります。良い状態基準で考えると、落ちた時に辛い思いが倍増してしまいます。そんな時は、一番悪い状態だったときを思い出して、そこに基準を置いてみましょう。そうすれば、その時に比べれば随分と進んだことに気付くでしょう。少しは気分が楽になると思います。また調子が悪い時は、本来の自分ではないと思うようにしましょう。調子が悪いときは、気分がモヤモヤして、いろんな事が上手くいかなくなります。そこで深く考え過ぎると、負のループに入り込んで抜け出せなくなってしまい、自信を失ってしまいます。考えて答えが出るのなら考えればよいでしょうが、考えても答えが出ないことに関しては、考えるのを止めてしまいましょう。そんな日は、やることだけやったら、早めに寝てしまいましょう。治療を地道にコツコツと続けていくと、また上がっていきます。調子が上がったときには、モヤがかかっていたのが無くなり、振り返ってみると、あの時なんであんなマイナスに考えていたんだろう?と思えます。治療過程では、本当にいろんなことが起こります。それは今まで膠着状態だった骨格が動き始めて、バランスの取り方が刻々と変化していることを意味しています。脊柱の歪みは、その時の一番弱い部分に移っていきます。昨日と今日では、脊柱の歪みを担う場所が変わるかもしれません。脊柱の歪みがバランス良く配分されているときは、比較的体調が良く安定しています。しかし、歪みがある特定の場所に集中して担うことになると、症状が強く現れます。そんなときは、応急的にその部分の筋肉を緩めると、歪みが違う場所に移動しますので、その症状からは解放されます。また違う症状が現れることになりますが、骨盤調整を続けていけば、脊柱の歪みの総量が減っていきますので、調子の波が小さくなっていきます。そうやってらせんを描くように、症状がグルグルと回りながら、だんだんと上がっていきます。ですから、ある程度体調の波があることを想定していれば、落ちた時にも心が乱れることなく乗り切ることが出来ます。落ちたらまた上がればよいのです。「そんなこともあるさ」という位に心に余裕を持って、悪いときを乗り切りましょう。