山科よいところ | ふるさと会のブログ

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山科の魅力を山科の歴史を通じて記録しようと思います。

                                  なにば 著

 京都に来て五年になりますが、住まいを山科に決めてよかったと心から思っています。

 住む場所として良いと感じた理由は三つあります。

 一つ目は大変便利だという点です。まず、交通の便が良いので、京都市内なら地下鉄とバスで簡単に行けます。これまで海外を含めていろいろな地域に住みましたが、これほど交通の便が良いところはありませんでした。さらに、山科区内、あるいは、近場の伏見や大津までなら、その気になれば歩いても行けます。また、スーパーや病院が多く、ほとんどの所は徒歩で行ける距離にあります。

 二つ目は適度に自然に触れることができる点です。山科疏水は軽いウォーキングに最適です。疏水沿いの道は整備されていて歩きやすく、緑も多いのでちょっとした森林浴にもなります。観光客や店の多い哲学の小道とは違って、人も少なく、休憩できるピクニック・テーブルもあります。天智天皇陵に寄ったり、田辺朔朗の日本最初のコンクリート橋を見たり、少し足を延ばしてパワースポットの日向大神宮に行ってもいいですね。もう少し山深い所なら、牛尾観音ハイキングコースがおすすめです。何度か散策好きな友人たちとハイキングに行きました。せせらぎの音が涼しく、森の空気もすがすがしくて気分が一新できました。また、京都千年天文街道の天文博士の案内で花山天文台にも行きました。山道を歩くのは大変楽しく、たどり着いた古い天文台の中はまるで宮沢賢治の世界のようでした。この素敵な天文台を今後もずっと保存してもらいたいと切に願っています。

 三つめは由緒ある寺院があることです。毘沙門堂は村上春樹のお気に入りのお寺ですね。枝垂桜や紅葉もすばらしいのですが、私は通称「いけずの間」と優美な晩翠園が大好きです。勧修寺も庭園がすばらしく、氷室の池の周りを歩くと時代を忘れてしまいそうです。小野小町ゆかりの随心院もいいですね。夜、書院で「草子洗小町」の素謡を聞いたことがありますが、幽玄の雰囲気を存分に味わうことができました。

 そうそう、この三つの寺院にはたいてい徒歩で行きます。ということで、山科は私にとって歩く町でもあります。そんな山科が大好きになりました。