もう雪はそこまで。初冬の里を歩いて見ました | ふるさと干溝

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路傍の風景、四季の風。豪雪の里から路傍の草花や雪の里山など、四季折々の風景を綴ります。ブログの説明を入力します。

 

 やはり今年は気候がいつもとは少し違っているようで、降雪も少し遅れているようです。ここに来て「小春日和」の長閑な日が少し戻って来ていますが、しかしその先には寒波がやって來るようで油断は出来ません。

 

 こんな時期の里の山の風景は寂しいものですが、それでもよく見るとそこかしこに逞しい生き物たちの息吹が感じられます。雪の季節のその先の春がそこかしこに顔を覗かせているのです。

 

 

2022-11-25一本杉(快晴)

 ここの所、迫りくる雪の時期を前に里の山は大人気です。天気の良い日には大力山登山口にも車が沢山停まっています。25日金曜日には好天に誘われて一本杉に向かってみました。

 登山口にはムラサキシキブの鮮やかな実が沢山目に飛び込んで来ました。

ムラサキシキブの鮮やかな実の色

 

 足元のヤブコウジも鮮やかです。

ヤブコウジ

 

 雑木の灌木帯に入ると長閑な日差しを喜ぶ木々が私を迎えます。

雑木の林の中の遊歩道

 

 陽だまりの遊歩道にはアカトンボが飛んでいます。そして私の足を止めようとするかの様に足元に纏わりついて来ます。

 

 そうです、私はこんな人懐こいトンボたちを「友達トンボ」と呼んでいます。

雪降り前の束の間の日差しを惜しむアカトンボ

 

 この時期沢山の返り花が見られますが、時の流れを惜しむかのように咲く返り花もあれば、よく春に向けて新しい葉を若化粧する葉もあります。

若葉を化粧するヤマツツジの新しい葉

 

 長閑な初冬の里の山をゆっくりと徒然に歩きます。

 

 半世紀以上も前から鎮座している稜線の観音様は干溝の大力山や、その後ろに八海山も背負っていました。

干溝三十三番観音様(十七番)

 

 そこから僅か下った後に少し登ると一本杉です。もう随分昔から集落を見守ってくれている古木、干溝で生まれ暮らしたことがある人には「ふるさとの木です」。

干溝のシンボル木の「一本杉」

 

 その一本杉の付近にはこの夏ミヤマウズラが沢山花を咲かせました。その花の咲いた辺りを覗いて見ますと名前の元になった葉が見えました。

ミヤマウズラの葉です

 

 そしてその先には集落最高標高の「黒禿の頭」その奥には「笠倉山」その先には深田百名山の「魚沼駒ケ岳」望めます。

黒禿の頭、笠倉山。魚沼駒ケ岳

 

 

2022-11-26里山快晴

 翌日も快晴でした。いつ雪が降ってもおかしくない時期だというのに精いっぱい飛び蝶達は、迫りくる冬が見えないのでしょうか。いえいえ、そんなことはあり得ませんよね、今目の前の時間を精いっぱいに生きている、そのことだけが全てですよね。

キタキチョウ

ウラナミシジミ

 

 少し里の山に足を踏み入れてみれば落ち葉の敷き詰められた風景が寂しさを誘います。

雪降り前の里の山

 

 クリタケが出ていました。私の中ではこの秋のキノコは全く不作でした。でもこの時期にきてこんなキノコの姿を見るのは悪くはありません、でも私はクリタケを食べないのでその佇まいの姿だけにしておきます。

クリタケ(あかっぽ、霜降り、木の葉隠れ)

 

 ついでに先日手に入れたヒラタケも紹介しておきましょう。

ヒラタケ、枯れかけた木に沢山ありました

 

 

 

 明日からは大分寒くなるようです。いよいよ、ほんとの冬がやって来るのでしょうか。

 

 今の季節は厳しさを私たちに教えてくれますが、そんな中でも少し私たちが顔を上げて見る先に希望と言うものを示してくれもします。

 

 「明けない夜は無い、春の無い冬も無い」

 

 そう思ってこの冬も乗り越えたい。そしてその先のいつもと変わらぬ春を見たい。

 

 何度そう思っただろうか。そしてこの先もまた・・・