心とリーダーシップと脳科学、そしてパラダイムシフト
今回紹介する書籍は、『暴走する脳科学
』(光文社新書、河野哲也)
タイトルの印象から、最近ブームの脳科学について、
タイトルの印象から、最近ブームの脳科学について、
その欺瞞や裏に潜む非科学的な実態を暴きだしてくれることを、
それはもう、大いに期待していたのですが、
実際に読んでみると、そこまでではなく、脳科学の未発達部分を指摘し、
哲学的に補う、という側面が大きいようです。
内容は学術的で深いものであるのですが、
このエキセントリックなタイトルでは誤解されてしまいますね。
売れ線を狙ったのでしょうけど、売れてなさそうですし、
ちょっともったいないかな、というのは個人的な感想。
●生理現象とビジネス
本書の中では、「心」の概念について、哲学的に分析しています。
心は「社会的存在」である、という。
周囲環境に対しての反応が、感情であったりするから、
脳という器官だけで心が完結しているわけではない、
ということなのです。
私はここで、「心」や「心的機能」という言葉を
「リーダー」という言葉に置き換えて、読んでみます。
すると、リーダーシップについて新たな知見が
得られてしまいます。
リーダーシップというのは、リーダーという個人の存在で
完結しているのではなく、社会環境との影響によって
作られるのではないか?という仮説がでてきます。
リーダーシップ論を学ぶと、おそらく同じような議論は
でてくるのでしょうが、リーダーシップの専門書を読まなくとも、
そのような考えに到達することが出来ます。
ある分野の専門家は、その分野の知見を抽象化し 、
応用することで、他分野でも相当程度の議論が出来る、
というのが、私の理想でもあり仮説です。
さて、生理現象を組織や社会科学に当てはめる、
というのは、新たなビジネス観を養うには有効な方法であると
考えています。
このような置き換えが出来ると、生理現象において、
器官や組織が、成長したり、恒常性を保ったり、
外敵を排除したりする際の機能を、ビジネスで役立たせる
ことができるのではないでしょうか?
人間の器官は、驚くほど緻密で絶妙なバランスで、
合理的な機能を持っています。
この考え方を活かさない方法は、ないでしょう。
●言葉の定義
本書の中ではいわゆる「心」に変わって
「心的機能」という言葉を、いつの間にか使っているので、
誠実であると思う。
「心」ってなんだろう、と考える。
しかし「心」という言葉に捉われすぎているのではないか?
この言葉があるから概念を発展できないのではないか?
と思うのです。
言葉なんて、人間が作り出したものなのだから、
概念に実態の着丈が合わないのであれば、
捨ててしまってもいいのではないか?
脳科学や心理学、哲学が発展する以前から使われてきた言葉ですから、
その言葉を、最新の研究成果を基に定義しても、
それは上手くはいかないでしょう。
それともやはり、数千年に及んで作り出された言葉は
そう簡単には捨てられないのでしょうか?
私たちの周りにも、このようなことはよくあること。
実質と制度が乖離をしているとき、
実質を制度にあわせようとしたり、実質を無視したりする。
実際に読んでみると、そこまでではなく、
哲学的に補う、という側面が大きいようです。
内容は学術的で深いものであるのですが、
このエキセントリックなタイトルでは誤解されてしまいますね。
売れ線を狙ったのでしょうけど、売れてなさそうですし、
ちょっともったいないかな、というのは個人的な感想。
●生理現象とビジネス
本書の中では、「心」の概念について、哲学的に分析しています。
心は「社会的存在」である、という。
周囲環境に対しての反応が、感情であったりするから、
脳という器官だけで心が完結しているわけではない、
ということなのです。
私はここで、「心」や「心的機能」という言葉を
「リーダー」という言葉に置き換えて、読んでみます。
すると、リーダーシップについて新たな知見が
得られてしまいます。
リーダーシップというのは、リーダーという個人の存在で
完結しているのではなく、社会環境との影響によって
作られるのではないか?という仮説がでてきます。
リーダーシップ論を学ぶと、おそらく同じような議論は
でてくるのでしょうが、リーダーシップの専門書を読まなくとも、
そのような考えに到達することが出来ます。
ある分野の専門家は、その分野の知見を抽象化し 、
応用することで、他分野でも相当程度の議論が出来る、
というのが、私の理想でもあり仮説です。
さて、生理現象を組織や社会科学に当てはめる、
というのは、新たなビジネス観を養うには有効な方法であると
考えています。
このような置き換えが出来ると、生理現象において、
器官や組織が、成長したり、恒常性を保ったり、
外敵を排除したりする際の機能を、ビジネスで役立たせる
ことができるのではないでしょうか?
人間の器官は、驚くほど緻密で絶妙なバランスで、
合理的な機能を持っています。
この考え方を活かさない方法は、ないでしょう。
●言葉の定義
本書の中ではいわゆる「心」に変わって
「心的機能」という言葉を、いつの間にか使っているので、
誠実であると思う。
「心」ってなんだろう、と考える。
しかし「心」という言葉に捉われすぎているのではないか?
この言葉があるから概念を発展できないのではないか?
と思うのです。
言葉なんて、人間が作り出したものなのだから、
概念に実態の着丈が合わないのであれば、
捨ててしまってもいいのではないか?
脳科学や心理学、
その言葉を、最新の研究成果を基に定義しても、
それは上手くはいかないでしょう。
それともやはり、数千年に及んで作り出された言葉は
そう簡単には捨てられないのでしょうか?
私たちの周りにも、このようなことはよくあること。
実質と制度が乖離をしているとき、
実質を制度にあわせようとしたり、実質を無視したりする。
真の知識・教養とは、積み重ねることで
パラダイムを強化するのではなく
その知識・教養が依ってたつパラダイムそのものの崩壊を
うながすものである、というのが、私の考えです。
脳科学は、色々な分野でのパラダイム崩壊を進行させそうなので、
とても注目してみている。
こうしてみると、本書から学べることは盛りだくさんでありますね。
構想力を育てる“名作”
ブログはじめました。
書評をしていきます。
現在、MBAコースである、ビジネスブレークスルー大学院大学
にてスタッフをしている関係で、ビジネス書を割りとよく読むのですが、
ビジネス書を取り上げる比率は少ないと思います。
それよりも、色々な分野の本を取り上げ、
そこから抽象化されたエッセンス、フレームワークを見出し、
人生、ビジネスなど他の分野にも応用できる、といったことや、
これまでの世界観のパラダイムをがらりと変える本や読み方を
紹介し、人生に生かすお役に立てればと思っとります。
それでは、初回です。
■ 構想力を育てる“名作”
混迷する世界経済。
社会やビジネスのパラダイムががらりと変わった今、
成功するビジネスを生み出すには、
人が見えてないところに、新しい価値を見出す“構想力”が
必要とされています。
構想力 -私が勤めている大学院の学長でもある大前研一は
この力の必要性を機会あるごとに述べています。
大前研一自身も、2000年代初頭には
中央集権国家と見られがちな中国を、
地域国家が競いあう地方分権国家である、
という新しいパラダイムを見出し、中国の発展の方向性を提案しました。
これも通常は見えないところに新たなモデルを見出す
“構想力”の賜物であるといえます。
またこちらも我が大学院の教授である、
元日本シスコシステムズの創業社長で、
10年で1000億円企業に育て上げるという
圧倒的な業績を成し遂げた松本孝利氏
。
シスコを設立して数年後の94年、さらなる成長のドライブを生み出すため、
国内大手13社からシスコに出資をさせジョイントベンチャー化する
という離れ業で、シスコの知名度を急上昇させ、シェア、売上高ともに
爆発的に増加させることに成功しました。
これ以降インターネットは日本で急速に普及していったのです。
これも、松本氏の常識を打ち破る構想力が
あったからこそ成しえた大事業。
▼こちらは、大学院ではなくアタッカーズビジネススクールのサイト
これからは、このような、今までの延長線上ではなく
ダイナミックかつ独創的な仕組みを生み出せる構想力が
必要となってくる、といわれています。
なんだか、うちの会社の宣伝みたいになってしまいましたが(笑)
本題はこれから。
このような構想力は、トレーニングすれば誰でもある程度は
身につけられる、と大前研一は述べています。
では、そのトレーニングの方法はどうすればいいのでしょうか?
今回はそのための本を紹介します!
というわけではありません。。。
構想力を鍛える、といっても、正直、構想する、新しいことを思いつく
独創的なことを生み出す、というのが、苦手な人もいると思います。
そういう場合はトレーニングしようと思っても、
なかなか上手くはいかないもの。
そこで今回紹介するのはこちら
*ネタばれするのでアマゾンの書評は見ないでください。
本書は、みなさんもご存知、「怪盗アルセーヌ・ルパン」のシリーズで、
ルパンシリーズの中でも傑作と言われています。
なぜ、この本が構想力?と言われるでしょうが、
それは本書の仕掛けにも関係するので、言いません。
しかし、本書を読めば、
“人が見えないことを構想することの楽しさ”
を教えてくれます。
そう、構想すること楽しくなれば、トレーニングも楽しく
積むことができ、おのずと構想力も鍛えられるでしょう!
私は大学生の時に読んだのですが、
もし子供の頃に読んでいたら、もっと違っていたかもしれません。
お子さんがいらっしゃる方は、読んで面白かったら、
是非薦めてあげてください。
傑作と呼ばれるだけあって、壮大な仕掛けと
ルパンらしい人間関係の葛藤は、読み応えがあります。
はたして、ルパンは何を盗むのでしょうか?
構想することは、ワクワクすることなんですね。
■□■ 本書を読む際の注意 ■□■
1.本の中にある登場人物紹介は読まない
2.アマゾンの書評は見ない
これらはネタバレの危険があり、興がそがれます。