古典的名著を読む!30年間クセを作れていましたか? | 読書価値を高める、マルチソース・マルチユース読書法

古典的名著を読む!30年間クセを作れていましたか?

久しぶりのブログである。

久しぶりすぎて、ブログのログインパスワードを忘れてしまうぐらいだ。


さて久しぶりの今回取り上げる書籍は、
ビジネス書である。



基本的にここでは、ビジネス書以外を取り上げて、
ビジネスに(それ以外の分野にも)応用できる読み方について
紹介している。



しかし、今回は、正統派のビジネス書だ。


『マッキンゼー 現代の経営戦略』
(大前研一編著 プレジデント社)




本書の編著者である大前研一は、
30年以上前に『企業参謀』という本を書き、
世界中でヒットをさせた。

同書は世界中でいまだに教科書として使われている。


今回紹介する本書は、その『企業参謀』の内容を
さらにトップマネジメント向けにした内容だ。


PPM(Product Portfolio Management)や
SFM(Sales Force Management)など、
現代的経営戦略に必須のマネジメント手法を丁寧に解説している。


企業戦略に関わる人間としては、必須の内容であろう。




と、実はこれは、30年前の書籍である。


30年前に発刊されたものが、一度絶版になり、
つい先月に復刊されたのである。


それまではアマゾンでは中古価格で6万円もの値がついていた。
それだけ価値が認められた書籍なのだ。

それが1,890円で読めるとは、プレジデント社も粋な計らいである。



さて、30年前に発刊されたものであるが、
内容は今でも色あせていない。


この混迷の時代にこそ求められている手法である。

30年も前にこれほどまでの手法を紹介しているとは
驚きである。

アマゾンの書評でも大絶賛である。



と、ばかり言っていてはいけない。


ここで大事なのは、30年たってもなお、
なぜここで紹介されている手法が、企業に役に立つのか、
ということである。


30年も前から企業は進化していないのだろうか?

ここを解き明かさないと、さらに30年たっても
変わらぬまま、という事態になりそうである。



本書の中では、6つの戦略手法が紹介されている。

そして、それを導入するには、定着させ習慣化させなくてはならないが、
そのためには数年の時間を要する、という主旨の記述が本文中にある。


すなわち、これらの手法は、企業文化として、いわば、「クセ」としなくては
いけないのだろう。


収益性改善プログラム PIP(Profit Improvement Prgram)にしても、
収益性を意識する、というクセをつけてこそ、
初めて意義のあるものとなる


間接費削減アプローチ OVA(Overhead Value Analysis)にしても、
コスト意識がクセになってこそ、意義が出てくる。


紹介されている中でもっとも有名であろう
PPM(Product Portfolio Management)でも、
投資は効果的にする、資源は全体最適したい
という姿勢をクセにすることが大事だろう。


これらの手法をまさに「ツール」と考えていたのでは、
結局一時的効果に終わり、成果を挙げぬままになってしまう。

それをクセにまでして、企業文化に定着させて
長期的な繁栄を手にするはずだ。



ダイエットでもそうだ。


太るのは、カロリーを摂取(キャッシュを手にする)してばかりで
排出(株主還元、設備投資、内部留保、適切な人件費)をせず、
体内に溜め込んでいる(無駄な経費、原価、無駄な人件費)ことが、
原因である。


それを改善するには、体内に溜め込まず、適切に代謝を
できる体質を作らないといけない。


そのためには、日々の生活習慣を見直し、
運動をする癖をつけ、代謝量を増やさなければ、ならない。


これすなわち、クセ作り、である。


一時的に断食して、体重を急激に増やしても
すぐにリバウンドしてしまうはずである。


なぜならそれは、体重コントロールのクセがついていないからである。


つまり、本書は、企業戦略のツールを紹介しているのではなく、
企業の体質改善のためのクセ作りの方法を紹介しているのである。


クセを作らないでいると、、、30年後にまた同じセリフを言っていることであろう!



さて、ちなみに、経営破たんした某老舗企業のターンアラウンドのために
CEOに就任した経験のある、マッキンゼー出身の方に直接お話を伺ったが、
企業再生のときには、OVAは時間がかかるので使わない、ということであった。


あたりをつけて、ここだと思った部分をすぐに大胆に切り捨てる、とのこと。

たしかに経営破綻時は、いわば怪我をした緊急時である。


まずはすぐに止血をして、手術が必要だ、
そんなときに時間のかかるリハビリだの体質改善だのを
している場合ではないのだろう。
確かにそこは一律的に考えるべきではない。




今回のポイントをまとめる


●まず「なぜ」を考える
●本書の本質はクセ作りのためのプログラムである
●クセができていないから、30年たった今でも使えそう!となる。




今回、30年前の書籍、ということで取り上げてみた。
本書に限らず、古典と呼ばれるものの本質について
考えるきっかけになれば、幸いである。